忘れられない味②舌の上で泳ぎ出す舌平目は濃厚な大西洋の味【ミシュラン完全制覇への道】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

BEST TiMES(ベストタイムズ) | KKベストセラーズ

忘れられない味②舌の上で泳ぎ出す舌平目は濃厚な大西洋の味【ミシュラン完全制覇への道】

タイヤ屋のガイドブックに取りつかれた漢(おとこ)魂の四皿目


予約が殺到して、ほとんど不可能だと言われている店があれば、世界各国の食道楽たちと席を奪い合い、必ず勝利した。そう語るのは、「世界のミシュラン三ツ星レストランをほぼほぼ食べ尽くした男の過剰なグルメ紀行」の著者、藤山純二郎氏。日本人がめったに足を向けないドイツやオランダの田舎町であっても、「三ツ星」さえ煌きらめいていれば、野を越え、山を越えて、星を頼りに、ひとりで飛行機や電車で最寄りの空港や駅まで出向いて、そこからはタクシーを利用して食べに行った。彼の「ミシュラン制覇」への果てなき旅は続く。さて、今回彼の舌を楽しませた忘れ得ぬ一皿は?


■シェフたちの師匠が創る絶品の魚料理とは?

写真はイメージです

 次に忘れられないのは、魚料理「舌平目のフェルナン・ポワン風」
 フェルナン・ポワンとは人名だが、この人を知っている方は、かなりのフレンチ通だ。
 先のジョエル・ロブション氏が「フレンチの神様」なら、フェルナン・ポワン氏は「現代フランス料理の始祖」であり、「現代フランス料理の生みの親」である。
 言い換えれば、フランス料理に名を残している多くの三ツ星シェフたちの「師匠」、すなわち「先生」である。
「シェフのシェフ」と言っても過言ではない。

 弟子の三ツ星シェフにはポール・ボキューズ氏、故・ジャン・トロワグロ(1926~83)氏、1966年開業の銀座ソニービル地下にあった「マキシム・ド・パリ・銀座」の初代シェフでもあったピエール・トロワグロ(1928~)氏、故・アラン・シャペル(1937~90)氏、南仏のカンヌ近郊の「ロアジス」ルイ・ウーティエ(1930~)氏、アヌシー湖畔の「オーベルジュ・デュ・ペール・ビーズ」の故・フランソワ・ビーズ(1928~84)氏、パリにあった「ヴィヴァロワ」クロード・ペロー(1931~)氏がいる。

「フェルナン・ポワン風」と名付けているのは、有名な三ツ星シェフ、ポール・ボキューズ氏が自分の師匠のフェルナン・ポワン先生に敬意を表した料理、つまり、古典中の古典料理だということである。

フランスのコロンジュ・オーモン・ドール村にあるポール・ボキューズ本店(写真:藤山純二郎)

次のページ舌平目の味は?

KEYWORDS:

オススメ記事

藤山 純二郎

ふじやま じゅんじろう

会社員

料理評論家

東京出身。幼稚舎、普通部、高校、大学と慶應義塾で学ぶ。



祖父は日本商工会議所会頭や初代日本航空会長も務め、



岸信介内閣の外相で大活躍した藤山愛一郎。



純二郎は普通のサラリーマン。



料理評論家の山本益博の薫陶を受け、



89年から『ミシュランガイド』(ミシュラン社)を片手に現在まで28年間、



世界の三ツ星レストランを食べ歩き、全119店中、114店を制覇(2017年9月現在)。



現在も、会社に長期休暇をとっては、三ツ星の美食を「胃袋に」収める。



執筆は、91年『東京ポケット・グルメ〈1992-93年版〉』(文藝春秋)、



95年から『東京食べる地図』(昭文社)、



『ダイブル−−−−山本益博の東京横浜近郊たべあるき』(昭文社)を



95年版から01年版まで記者として参加。


この著者の記事一覧

RELATED BOOKS -関連書籍-

世界のミシュラン三ツ星レストランをほぼほぼ食べ尽くした男の過剰なグルメ紀行
世界のミシュラン三ツ星レストランをほぼほぼ食べ尽くした男の過剰なグルメ紀行
  • 藤山純二郎
  • 2017.09.27