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「江川卓さんのような解説者に」山本昌が目指す野球の見方、伝え方

解説者としてどう在るべきか。山本昌が一番心掛けていることとは。

Q.解説者で参考にされている方はいますか?

 私は、江川卓さんを参考にさせていただいています。

 豊富な経験と知識に裏付けされた細かい解説や、独自の視点を持っていることはもちろん、私が最も参考にしたい部分は、江川さんの「言い切る」ところです。

 

 

 江川さんは、投手が数球投げただけで「今日の調子はいいですね」「あまりよくないようですね」とはっきりと解説している。そこがとても印象的です。私自身、投手でしたからわかるのですが、調子が良ければ抑える確率が高くなり、悪ければそれが低くなる。ただし、仮に調子が良くても勝てるとは限りません。その日、たった1球の失投を打たれて負けてしまうこともありますし、味方のエラーなどでも試合展開は変わってきます。そのため、調子の良し悪しを判断し、口にするのは非常に難しい。

 それでも、投手出身である私にしか伝えられないことは必ずあるはず。だからこそ、江川さんのように言い切る解説をしていく必要があるのだと感じているのです。「調子が良くても打たれることもある」と認識しているのであれば、その投手の結果を恐れず、自分の見た目を信じてはっきりと解説してあげる。それが重要だと思っています。

次のページ基本を伝えるということ

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山本 昌

やまもと まさ

1965年8月11日、東京都生まれ。神奈川・日大藤沢高から83年秋のドラフト5位で中日ドラゴンズに入団。プロ5年目、88年の米国への野球留学をきっかけに飛躍し、同年8月プロ初勝利。以後はスクリューボールを武器に活躍する。93年に最多勝利、最優秀防御率のタイトルを獲得すると、翌94年には連続最多勝利と沢村賞に輝く。97年にも最多勝利。2006年9月16日対阪神戦でプロ野球史上最年長の41歳1カ月でノーヒットノーラン、08年8月4日の巨人戦で史上24人目となる通算200勝を樹立。通算581試合に登板し219勝165敗。


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