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山本昌が振り返る2016シーズン。
広島カープ、セ優勝の秘密は「危機回避能力」にあり

25年振りのカープ優勝は圧倒的な強さだった。その秘密を山本昌が指摘する

Q.今年のプロ野球界のキーワードはなんだと感じましたか?

 

 プロ野球全体として言うのであれば、今年は「けが人」がキーワードだったように感じます。特にセ・リーグは、全チーム通じて主力選手に故障者が出てしまったこともあり、その穴埋め、選手層の厚さが勝敗を分けたのではないでしょうか。

 シーズン前の予想で優勝候補に挙げていた方も多かった巨人は、主軸の阿部慎之助選手が春季キャンプで右肩を痛めて出遅れました。投手陣では、2015年に股関節の手術をした杉内俊哉投手は今シーズン投げられず、けがではありませんがローテーション投手の内海哲也投手も不振で出遅れたことが響きました。
 昨年優勝チームのヤクルトも、4番の畠山和洋選手が左手とアキレス腱の負傷で苦しいシーズンとなり、川端慎吾選手、雄平選手は右足の負傷、トリプルスリーの山田哲人選手もろっ骨を痛め8月に出場選手登録を抹消されました。ほかにも阪神では西岡剛選手が右太ももを故障して出場は55試合に留まりましたし、中日も今季ブレイクするはずだった高橋周平選手が右手を骨折してしまいました。

 そのなかで、被害を最小限に食い止められたのが広島でした。

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山本 昌

やまもと まさ

1965年8月11日、東京都生まれ。神奈川・日大藤沢高から83年秋のドラフト5位で中日ドラゴンズに入団。プロ5年目、88年の米国への野球留学をきっかけに飛躍し、同年8月プロ初勝利。以後はスクリューボールを武器に活躍する。93年に最多勝利、最優秀防御率のタイトルを獲得すると、翌94年には連続最多勝利と沢村賞に輝く。97年にも最多勝利。2006年9月16日対阪神戦でプロ野球史上最年長の41歳1カ月でノーヒットノーラン、08年8月4日の巨人戦で史上24人目となる通算200勝を樹立。通算581試合に登板し219勝165敗。


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