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「ネクストバッターズサークル・大谷翔平」「ジャクソン続投」
日本シリーズの戦略、山本昌はこう読む

大熱戦の日本シリーズが終了。勝負のあやはどこにあった……?

Q.日本シリーズ、日本ハムと広島の明暗を分けたポイントはどこですか?

 

 日本ハムの栗山英樹監督の、レギュラーシーズンとは違った短期決戦用の采配が見事にはまったこと。これが勝因でしょう。
 もちろん、いつも通りの戦いで勝てる年、チームもありますが、今年に関しては栗山監督の手腕がいかんなく発揮された日本シリーズと言っていいのではないでしょうか。

 象徴的だったのは選手起用でした。特に、最後の2試合です。

 第5戦で、先発の加藤貴之投手を2回途中でスパッと降板させ、レギュラーシーズンで先発も務めたメンドーサ投手を2番手に起用。メンドーサ投手は5回2/3を1安打無失点と完璧なリリーフを演じました。第6戦では、4回の攻撃のチャンスで先発の増井浩俊投手を諦め、代打に矢野謙次選手を送りました。結果的に三振に終わりましたが、迷いのない采配が勝機を呼んだのだと感じました。

 このようなセオリーを度外視した采配を貫くことで、連敗と苦しい状況のチームを立て直すことができたのだと思っています。本来ならば、大谷翔平選手を第6戦で投げさせる予定だったのでしょうが、第3戦から3連勝で日本一に大手をかけることができた。そこで、おそらく「ここで負けても最終戦で大谷に頑張ってもらおう」と冷静な星勘定ができていたことも大きかったと思います。

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山本 昌

やまもと まさ

1965年8月11日、東京都生まれ。神奈川・日大藤沢高から83年秋のドラフト5位で中日ドラゴンズに入団。プロ5年目、88年の米国への野球留学をきっかけに飛躍し、同年8月プロ初勝利。以後はスクリューボールを武器に活躍する。93年に最多勝利、最優秀防御率のタイトルを獲得すると、翌94年には連続最多勝利と沢村賞に輝く。97年にも最多勝利。2006年9月16日対阪神戦でプロ野球史上最年長の41歳1カ月でノーヒットノーラン、08年8月4日の巨人戦で史上24人目となる通算200勝を樹立。通算581試合に登板し219勝165敗。


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