新型コロナウイルス感染拡大を阻止できた勝ち組と失敗した負け組【篁五郎】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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新型コロナウイルス感染拡大を阻止できた勝ち組と失敗した負け組【篁五郎】

新型コロナウイルスがインドで感染爆発(2021年5月6日)

 

 

■中国が感染を抑え込めた要因とは

 

 2020年に世界中を震撼させた新型コロナウイルス。年が明けてもまだまだ世界中で猛威を振るっていると言いたいところだろうが、実は一部の国では終わったものとして「コロナ以前」の生活に戻っている。

 昨年の今頃もてはやされたスウェーデン型の対策もすぐにボロが出てしまい、北欧モデルのコロナ対策は失敗しつつある。一方で、台湾のように昨年12月22日に257日ぶりに新規感染者を一名出しただけで、感染が確定した日から14日前までの足取りを調査して公開するほどの対策をしてきた国もある。

 現在、新型コロナウイルス感染拡大が抑えられている国と抑え込みができていない国をピックアップして紹介をする。どの点が共通しているのかチェックしてこれから国内での感染拡大を防ぐために必要な対策は何かを知ってもらえたら有り難い。

 新型コロナウイルスが世界で最初に感染拡大して国内がパニックに陥った中国だが、今ではすっかりと落ち着きを取り戻しつつある。5月2日現在、中国本土の感染者数は325人で、うち重症者が4人となっており、輸入症例患者は現在287人で、うち重症者が4人。感染の疑いがある患者は11人とかなり被害は収まっているといえる。

 同日からメーデー5連休に入った中国は連休中に延べ2億人が国内を旅行などで移動する見通しとなっている。経済も新型コロナウイルス感染拡大前の一昨年の水準にまで戻る見通しだ。国民を徹底して行動制限させて、どこへも行けないように管理監視を行うといった対応でパンデミックを乗り越えてきた。人権が他国よりも弱く、一党独裁の強みであるスピーディな対応が生きてきたといえる。

 ワクチンも国内で開発できて、すぐに接種できるほど思い切った方法できたのも中国の強みだろう。因みに中国製のワクチンはチリやフィリピンに輸出されているが、チリ大学の研究者の発表によると「有効性は54%だった」と報告されている。

   中国が感染を抑え込めた要因の一つが中医学(中国の漢方)だという。感染症、呼吸器の専門家と中医(中国漢方の専門家)が共同して「三方三薬」という中医薬を開発し、コロナ感染者の91・5% にあたる7万4187人に用いられ、90%以上の患者に有効だったと報告されている。

 現在は、危険度もレベル2まで下がってきており、発症を食い止めてきている中国は間違いなく勝ち組の一つといえるだろう。

 

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篁五郎

たかむら ごろう

1973年神奈川県出身。小売業、販売業、サービス業と非正規で仕事を転々した後、フリーライターへ転身。西部邁の表現者塾ににて保守思想を学び、個人で勉強を続けている。現在、都内の医療法人と医療サイトをメインに芸能、スポーツ、プロレス、グルメ、マーケティングと雑多なジャンルで記事を執筆しつつ、鎌倉文学館館長・富岡幸一郎氏から文学者について話を聞く連載も手がけている。

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