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「消えるボールペン」はスタンダードになるか

30年間で文房具はこんなに変わった〈前編〉

わたしたちの身の回りにある「モノ」は、どう変わってきて、そしてどう変わるのか――。特集「2040年のモノ」、今回取り上げるのは、文房具だ。30年前から現在までの進化を見ていく。〈前後編の前編〉

■変わらない鉛筆

三菱鉛筆の高級鉛筆「ハイユニ」 (クリエイティブコモンズ)

 まずは変わらない文房具から。

 筆頭は鉛筆だろう。最近、新商品として、マークシート用の鉛筆等も登場しているが、用途が限られておりメインストリームにはなり得ない。

 やはり人気なのは、伝統のあるブランド鉛筆だ。三菱鉛筆でいえば、「ハイユニ」である。1966年に生まれたこの鉛筆は、その書き味のなめらかさによって、いまなお多くの人から支持を集める。

■生き残る万年筆

 そして万年筆も形を大きく変えることなく、生き残り続けている。筆者も手紙を書くときには万年筆だ。セールス的にはやや落ち込んでいるが、その書きやすさには根強いファンがいる。

 ラインナップでは、趣味用の高級価格帯の万年筆がある一方、1本1,000円から3,000円くらいのお求めやすい万年筆があらわれている。筆者も、ペリカン製の格安万年筆にブルーブラックのインキカートリッジを入れて使用している。

 
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小林 拓矢

こばやし たくや

1979年山梨県甲府市生まれ。早稲田大学卒。フリーライター。単著『早大を出た僕が入った3つの企業は、すべてブラックでした』(講談社)、共著に首都圏鉄道路線研究会『沿線格差』『駅格差』(ともにSB新書)など。


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