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林先生だけじゃない! いつかTVで見たい個性派予備校講師

予備校は生き残れるか③

●林修は予備校業界の中では「固い人」 

 ここ何年も、テレビには東進ハイスクールの林修が出演している。「今でしょ」の決め台詞で一躍有名になった林は、世の中から現代の予備校講師の代表格のように思われ、予備校講師の個性的なイメージを世間に広めている。

 しかし、林はむしろ、予備校業界の中ではかっちりとした講師である。ちゃんとスーツも着ている、講義も(映像授業という制約があるにせよ)かっちりやっている。なにより、いまはなき日本長期信用銀行に勤務していたという点で、立派な社会人だったという経歴も持つ。予備校業界の中では、割と「固い」人なのである。

 現在、若い講師の多くは、ちゃんとスーツを着ており、最初から予備校講師をめざしてなったようなタイプが多い。しかし、少し前には、大学院まで行ったもののアカデミック・ポストがなかったり、学生運動の経験者で一般の会社には勤まらなかったりした人などが、講師をやっていた。そういう人たちが、1980年代から90年代前半までの「予備校文化」を支えていた。

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小林 拓矢

こばやし たくや

1979年山梨県甲府市生まれ。早稲田大学卒。フリーライター。単著『早大を出た僕が入った3つの企業は、すべてブラックでした』(講談社)、共著に首都圏鉄道路線研究会『沿線格差』『駅格差』(ともにSB新書)など。


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