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素朴な疑問。日本はどこまで堕ちていくんですかね?【適菜収】

【隔週連載】だから何度も言ったのに 第15回

ゼレンスキー大統領が国会演説を行った翌日、「日本はウクライナ国民と共にある」と2019年のツーショット写真をツイッターに投稿した安倍晋三。「ウラジーミルとの蜜月はどこにいったのか!」と批判が殺到。血税をドブにぶちこんだあげく、「核シェアリングを検討すべき時期」って、頭の中、どうなっているのか?

 

 朝日新聞社は週刊ダイヤモンドによる安倍晋三のインタビュー記事を公開前に見せるよう編集部に要求したのは極めて不適切で報道倫理に反するとして、同社の峯村健司編集委員を停職1カ月の懲戒処分とすると明らかにした。ダイヤモンド編集部から「編集権の侵害に相当する」と抗議を受け、朝日新聞社が事実関係を調査した。

 朝日新聞社広報部によると、峯村は取材を担当した副編集長に電話し「安倍総理がインタビューの中身を心配されている。私が全ての顧問を引き受ける」と伝えたとのこと。要するに、安倍の使い走りみたいなのが、メディアのあちこちにいるということですね。

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 この件に関し、安倍の事務所は「朝日新聞社と峯村氏との間のことであり、事務所としてコメントは差し控えさせていただく」と発表。違うだろ。二重三重に間違っている。これは朝日新聞社と週刊ダイヤモンドの間で発生しており、峯村と安倍の問題である。要するに、安倍は当事者だ。

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 安倍が妄想を膨らませて「核共有」などと言い出した。これもツッコミどころばかりだが、そもそも核使用の最終決定権はアメリカにある。岸田文雄は国会で明確に否定。自民党国防部会長の宮沢博行は「日本にはそぐわないというのが(党内の)大勢」「核を置いた時点で攻撃対象になることなどを考えると日本に核を持つ実益がない」と切り捨てた。バカもおだてりゃ木に登るが、今回は一気にはしごを外されたようだ。

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 安倍は講演で、敵基地攻撃能力について「私は打撃力と言ってきたんですが、基地に限定する必要はないわけであります。向こうの中枢を攻撃するということも含むべきなんだろうとこう思っています」と発言。これは完全に憲法違反、戦時国際法違反にあたる。目の前にある安全保障上の最大の脅威は、安倍である。早急に除去すべきだ。

 

■自民党歴代総理・重鎮が指摘する安倍の危険性

 

 福田赳夫元首相秘書で自民党党OBの中原義正氏が「自民党を叩き潰さなければ」日本が危ないと日刊ゲンダイのインタビューに答えていた。

「今の自民党はかつての自民党とは全く違う」

「とりわけ清和会(清和政策研究会)を潰さない限り、日本の再生はない」

「私は父である晋太郎氏をよく知っているが、(清和会の長である)息子の晋三氏は中身が何もない。内政も外交も勉強していない。今のウクライナ紛争で、安倍元首相とロシアのプーチン大統領との関係があらためて取り沙汰されているが、おそらく安倍元首相はロシアの歴史や日ロ間のそれまでの協議など、基礎的な知識が何もなかったのだろう。だから、プーチン大統領に言われるままだった。いずれにしても、本来は政治家となるべき素養がない人物と言わざるを得ない」

 いずれも、その通りである。私がこれまで言ってきたことと同じだ。かつての自民党と新自由主義や政商、カルトに乗っ取られた現在の自民党は完全に別物である。

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適菜 収

てきな おさむ

1975年山梨県生まれ。作家。ニーチェの代表作『アンチクリスト』を現代語にした『キリスト教は邪教です!』、『ゲーテの警告 日本を滅ぼす「B層」の正体』、『ニーチェの警鐘 日本を蝕む「B層」の害毒』、『ミシマの警告 保守を偽装するB層の害毒』、『小林秀雄の警告 近代はなぜ暴走したのか?」(以上、講談社+α新書)、呉智英との共著『愚民文明の暴走』(講談社)、中野剛志との共著『思想の免疫力 賢者はいかにして危機を乗り越えたか』、『遅読術』、『安倍でもわかる政治思想入門』、『日本をダメにした新B層の研究』(KKベストセラーズ)、『ニッポンを蝕む全体主義』『安倍晋三の正体』(祥伝社新書)など著書50冊以上。「適菜収のメールマガジン」も好評。https://foomii.com/00171

 

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