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中田翔獲得で巨人は完全に終わってしまうかもしれない【篁五郎】

■「週刊新潮」で報じられていた黒い交際の中身とは?

 

 中田は今年1月に週刊新潮で黒い交際が報じられている。記事によると裏カジノ店経営で逮捕された男性を家族や友人に発行する特別パスで招待したという。その証拠に交際が噂されている男性が中田、西川遥輝とのツーショット写真を投稿しており(現在は削除されている)、〈日ハムの練習風景、中田選手、西川選手いつもありがとうございます〉とコメントが添えられていたという。

 この件に対して日本ハムは週刊新潮へ「素性が分からないまま当球団にパス発行を申し出た。ナゴヤドームで写真撮影に応じたこと以外に、中田・西川両選手とも大竹なる人物と個人的な付き合いはなく、以後も関わりはないとのことでした」と回答している。

 件の男性はバカラ賭博で逮捕された以外に、暴力団にきわめて近い“密接交際者”とみて捜査が続けられているという。

 警察によって男性との交際が明らかになれば、中田は巨人はもちろん球界からも永久追放されるだろう。何せ巨人は「暴力団等排除宣言」を採択しており、球場や練習場に暴力団関係者を入れないように警備強化を行っている。

 しかしながら、残れる可能性もなくはない。

 その理由は、2015年から2016年にかけて明らかになった「野球賭博事件」での対応だ。2015年ジャイアンツ球場に福田聡志投手(当時)へ不動産会社の元社員が数百万円の借金の取り立てにきたことがきっかけに福田と笠原将生、松本竜也の3投手が野球賭博に関与していることがわかった。巨人は3選手に契約解除の処分を下し、当時の球団代表・原沢敦氏も引責辞任することが発表された。

 それから4ヶ月経った後、週刊文春の取材により巨人は高木京介投手(当時)も賭博関与していると報じられた。高木も関与を認め、球団は1年間の失格処分とした。同時に当時の球団トップである白石興二郎オーナーと桃井恒和会長、そして読売新聞社主筆でもある渡邉恒雄最高顧問が引責辞任する形となり巨人は大激震に見舞われた。

 ところが、実は当時から高木京介も関与を認めていたと言われていた。しかし高木本人が「名義を貸しただけ」と嘘の弁明をしていたという。球団もその主張を認めて“お咎めなし”としていたが、先に契約解除されていた福田、笠原、松本と違い、高木は戦力として計算していたから守ろうとする意図があったのでは? と噂されていた。因みに高木は処分明けに野球協約に基づいた復帰手続きを経て巨人と育成契約を結び、2018年3月23日に支配下登録されている。

 もし、その噂が事実ならば中田の黒い交際もほっかむりして隠すかもしれない。しかし世間や野球ファンがそれを許さないだろう。かつては巨人がいなければプロ野球界は終わりと言われていたが、もはやそんな時代はとっくに過ぎた。気づいていないのは巨人の関係者と巨人ファンだけである。

 いつまで経っても球界の盟主顔をして自分達の汚い性根を隠そうとする巨人に鉄槌が下る日は近いうちにくるかもしれない。

 

文:篁五郎

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篁五郎

たかむら ごろう

1973年神奈川県出身。小売業、販売業、サービス業と非正規で仕事を転々した後、フリーライターへ転身。西部邁の表現者塾ににて保守思想を学び、個人で勉強を続けている。現在、都内の医療法人と医療サイトをメインに芸能、スポーツ、プロレス、グルメ、マーケティングと雑多なジャンルで記事を執筆しつつ、鎌倉文学館館長・富岡幸一郎氏から文学者について話を聞く連載も手がけている。

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