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連続出場が途切れた箱根駅伝名門校。その主将を任された1年生の涙

箱根駅伝ノート・中央大学 第2回

前回44秒差で散った中央大学が、今年の箱根駅伝の予選会を3位で突破。2年生主将・舟津彰馬を軸に団結した名門校が、伝統の「C」のユニフォームで新たな歴史をつくることができるのか。
箱根を目指す選手たちの1年を追った「箱根駅伝ノート」を12月に上梓。自身、元箱根駅伝ランナーでもある酒井政人氏が、そのドラマに迫った。同大学の挑戦を全5回に渡ってお届けする。〈第2回〉

 

1年生で名門中央大学の主将を任された舟津彰馬選手。

 昨年、中央大は全日本予選会で〝過去ワースト〟の結果で惨敗した。藤原監督はチーム変革のスピード化を図るために、1年生に主将を委ねる〝仰天人事〟を遂行。当事者になった舟津彰馬ら現在の2年生もさすがに驚いたという。

「自分たちの学年もざわつきましたよ(笑)。中央大がそこまで落ちたというか。雰囲気もそうでしたし、練習の質もどんどん悪くなっているのかな、と。1年生とはいえ、これは自分たちの問題だと受け止めて、どうにかしなければいけないと思いました」

 1年生のなかでミーティングをして、そこで舟津が新主将に選ばれた。

「中学時代はバスケ部でしたけど、中学・高校とキャプテンをやってきましたし、大学でもチームを変える人間になりたいと思っていました。その時期が思ったよりも早かったとはいえ、監督がチームにとっていい方向になると判断したと思うので、最初は戸惑いもありましたが、やらなければいけないという気持ちで取り組んで来ました」

 それでも名門・中央大は〝時代の波〟に飲み込まれることになる。昨年の箱根予選会は日本大と〝最後の1枚〟を争う展開になり、選手たちは祈る思いで結果発表を待った。そして、「10位、日本大学」のアナウンスが届くと、大学関係者から悲鳴があがる。沈黙するチームのなかでひとり大声を張り上げていたのが、1年生主将の舟津だった。

「予選通過はなりませんでしたけど、しっかりと変わった姿を見せられたと思います。あと一歩の順位で、本当に申し訳ありませんでした。先輩たちに文句を言う方がいたら、自分にすべてぶつけてください」

 
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酒井 政人

さかい まさと

1977年生まれ、愛知県出身。「箱根」を目指して東京農業大学に進学。1年時に出雲駅伝5区、箱根駅伝10区に出場。2年時の故障で競技の夢をあきらめて、大学卒業後からスポーツライターに。陸上競技をメインに取材して、様々なメディアに執筆している。著書に『箱根駅伝 襷をつなぐドラマ』(角川新書)、『箱根駅伝監督 人とチームを育てる、勝利のマネジメント術』(カンゼン)、『東京五輪マラソンで日本がメダルをとるために必要なこと』(ポプラ新書)。


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  • 2017.12.19