【東進vsスマホ予備校。新潮流・「映像授業」の勝者は?】 | BEST TiMESコラム

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東進vsスマホ予備校。新潮流・「映像授業」の勝者は?

予備校は生き残れるか①

●講師だけが売りではない東進

 一方映像配信の先駆け、東進ハイスクールも在宅受講コースを運営している。だが東進の場合、このコースはメインではない。関東圏を中心とした直営の「東進ハイスクール」と、フランチャイズシステムの「東進衛星予備校」への、現役生の通学生をメインとしているものである。浪人生のコースもあるが、主たるターゲットは現役生だ。

 東進の場合、「今でしょ!」の名ゼリフで知られる国語科の林修など、有名な先生の講義を映像で見ることができるというのが、一般的なイメージだろう。だが東進は、それだけではない。通学して映像を見せることにより集中力を高めさせ、かつ学習履歴や学力を管理する「学力POS」というシステムも用意されている。

 毎年、東進の公式ホームページでは、新しい講師にどんな人が採用されたかを大々的に掲げる。その中には、大手予備校のトップ講師だった人も多い。一時期は、駿台予備学校の講師から転身してくる人も多かった。しかも、東大クラスなどを担当している人も多い。そんな講師を東進はスカウトしてきた。だが、その講師の流出も起こっている。

 講義の映像を配信し、ガチガチに生徒を管理している東進ハイスクールがいままで支持を集めてきた。だが東進の場合、金銭的負担も高い。そんな中、自宅で講義をインターネット配信で見ることのできる予備校が増えており、中には格安のものもある。

 東進は、「スマホ予備校」にその地位を脅かされつつある。見る場所が違うだけであり、スタイルとしてはそれほど変わらない両者は、互いに受験生を奪い合うだろう。もし、「スマホ予備校」が受験生の状況を管理できるシステムを充実させたら、東進の地位は脅かされる。

 現役の受験生は、学校との両立で時間がない。そんな生徒たちの需要を、「スマホ予備校」は満たそうとしている。東進の場合、講義の映像配信というスタイルは同じゆえに、新たな流れと競合していくことになるだろう。

次回28日更新:代ゼミ脱落で「二大予備校」時代に。最終決戦を制するのは?
次々回29日更新:林先生だけじゃない! いつかTVで見たい個性派予備校講師

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小林 拓矢

こばやし たくや

1979年山梨県甲府市生まれ。早稲田大学卒。フリーライター。単著『早大を出た僕が入った3つの企業は、すべてブラックでした』(講談社)、共著に首都圏鉄道路線研究会『沿線格差』『駅格差』(ともにSB新書)など。


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