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公認会計士試験直前に頸椎ヘルニアに。医療大麻にすがるまでの軌跡

マリフアナ青春治療~そんなに大麻は悪いのか!?~①

 アメリカでは嗜好用大麻が解禁された州で、あっという間にバドワイザーの売り上げを抜いたという衝撃のニュースが昨年にあった。グリーンラッシュといわれる世界的な大麻解禁の流れの中で、現在カナダで経営コンサルタントとして活躍している工藤悠平氏がはじめての著書『マリフアナ青春治療』を上梓した。公認会計士論文式試験の直前に頸椎ヘルニアを発症。激痛に耐えながらも受けた試験はどうなったのか? そして日本の病院で処方される薬が効かず、激痛に悩む毎日、そこでネットで見つけた医療大麻での治療。藁をもすがる気持ちで、海外へと大麻治療の旅に出る……。そんなノンフィクションを書き下ろし、いま話題の工藤氏。なぜ大麻治療を選んだのか? その真意を緊急寄稿。

■頸椎ヘルニアの激痛に耐えられない

 詳細は拙著の中で述べたのだが、2017年頃、公認会計士論文式試験を直前に控えたある日、恐ろしいまでの激痛が肩から右腕にかけて私を襲った。それは頚椎ヘルニアを発症したことによる激痛だった。

 そしてその検査過程でヘルニアの他にも糖尿病なども発見されてしまった。特にヘルニアの激痛は日本国内の医療機関や整体などではどうにもならず、しまいには生活にまで影響が出るほどに症状が深刻化してしまった。

 医者に頼ってたら死んでしまう!と心から感じた。なぜなら、痛み止めとして処方される大量の薬は、いまやアメリカでは人を廃人にしてしまうとまでいわれるオピオイド系の悪名高き薬ばかりだったのだ。私は自分自身の症状緩和への手段を必死に探し、何とかそれを見つけることができた。

日本の病院で処方される大量の痛み止め薬

  

 それが大麻だ。

 大麻について軽く調べただけでも、ガンやエイズにまで効果が認められるという記事さえ出回っている。さらには大麻の害に関してもタバコやアルコールと比較できる程度でしかないという研究結果も散見される。

 これだけきくと、これはただの万能薬なのではないのか!?と思ってしまうのは私だけだろうか?

 しかしながら医療大麻という言葉自体は聞いたことがあってもその詳細や、国内での利用の可否を知る人はなかなか見つからなかった。病院や弁護士に相談したりもしたが、やはり日本国内では使えないとのことだった。現地にて合法であれば海外で使用する分には必ずしも違法とはならないようなのだが、私には日本から頻繁に海外の医療機関に通う余裕もあるはずがなかった。

 その他諸々の事情も含めて日本に留まることに限界を感じた私は、カナダへと導かれてしまった。英語も話せない状態からの突然の不慣れな海外生活、世界中の友人から聞く矛盾した情報。他に類を見ない、といっても差し支えないほどのヘンテコな移住生活を私は始めることとなった。

 拙著は当時私が肌を通して感じた大麻についての情報や世界情勢、異文化交流を出来る限り素直に吐き出したつもりだ。

 

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工藤 悠平

くどう ゆうへい

実業家/投資家

1986年生まれ。青森県むつ市出身。実業家。投資家。早稲田大学大学院会計研究科(英文学位: MBA)修了後、事業再生コンサルタントを経てカナダへ移住。カナダ政府、難民保護課勤務『マリフアナ青春治療』が初著書。

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マリフアナ青春治療
  • 悠平, 工藤
  • 2020.03.27