【郵便に由来しているようで、実は鹿児島に伝わる伝説から生まれた珍名】 | BEST T!MESコラム

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郵便に由来しているようで、実は鹿児島に伝わる伝説から生まれた珍名

珍名さん万歳(38)


日本全国に数多ある名字に高校生の時から興味を持ち、研究を始めた高信幸男さん。自身が全国を行脚し出会ってきた珍名とそれにまつわるエピソードを紹介する。


4月20日は郵政記念日である。

1871年4月20日(明治4年)に、我が国で初めて郵便制度が始まった日を記念して昭和9年に制定された。今日では当たり前になっている郵便であるが、これは明治時代にイギリスの制度を取り入れたものである。

日本でも、江戸時代まで飛脚という仕事があったが一般的に書簡での伝達をするようになったのは郵便制度が始まってからである。明治政府に逓信省(後に郵政省)が置かれ、日本各地に郵便局の設置と切手の発行を行った。記念切手の販売で、昭和40年代には一大切手ブームも起こった。

名字の中にも郵便局に関係しそうなものがあり、局(つぼね)・切手(きって)・文(ふみ)などがある。しかし、これらの名字は郵便制度から生まれた名字ではない。

郵便局の「切手」という言葉は、明治以前に使われていた「切符手形」を省略して生まれた言葉で、明治以前にも切手という言葉は存在していた。

切手の名字の由来には二つの説があり、岐阜県の切手姓は地名(岐阜県高山市)から、鹿児島県の切手姓は、河童伝説から生まれている。伝説では、河童に腕をつかまれ水の中に引き込まれそうになった時に、持っていた鎌で河童の腕を切り落としたので、「切る手」で「切手」になったと伝えられている。

伝説とはいえ、昔から存在していた名字である。「葉書」という名字は存在していないが、「はがき」という言葉は昔から存在していた。多羅葉(タラヨウ)の木は、葉の裏に文字が書ける。昔、その葉に文字を書いたことから、「葉」に「書く」で「葉書」という言葉が生まれた。名字に存在しないのが残念である。

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  • 2017.09.27