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平均寿命ナンバーワンからの転落…「沖縄ショック」をもたらした新しい食文化による悪影響

糖尿病専門医・牧田善二氏が考える、一生涯健康で生きるために必要なこと②

糖質制限は、健康で長生きをするためのひとつの食事療法。充分な知識のない人が気軽に糖質制限に取り組み健康を損ねてしまうのでは本末転倒だ。極端に太っていない人が長生きをするためには、糖質制限よりも大切なことがある――。そう語るのは、『日本人の9割が誤解している糖質制限』(ベスト新書)の著者であり、糖尿病専門医として37年のキャリアをもつ牧田善二氏だ。先人たちにまなぶ健康長寿の秘訣とは、どんなことだろうか。

 私は自分の患者さんに少しでも長生きしてもらいたいと考えている。そのため、世界アンチエイジング学会にも参加し、常に最新の情報を得るように心がけている。
 その学会で知ったのが、『ブルーゾーン』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)という本だ。これはアメリカの『ナショナル・ジオグラフィック』誌の記者を務めるダン・ビュイトナー氏が、長寿者の多い地域を調査した記録である。
「ブルーゾーン」とは、世界でとくに長寿の地域として知られる四つの場所のことである。

▽イタリアのサルデーニャ島中部
▽日本の沖縄北部
▽アメリカのカリフォルニア州ロマリンダ
▽コスタリカのニコジャ半島

 こうした地域で一〇〇歳を超えて元気に暮らしている人たちをレポートした内容は、私たちに多くのヒントを与えてくれる。

◆長寿者は豆を食べている

 たとえば、イタリア・サルデーニャ島のシラヌスという村に暮らす一〇二歳の男性は、羊飼いとして長時間屋外で体を動かしている。食事は、空豆、羊乳のチーズ、パンが中心で、ときどき肉を加える。そして、地元産のワインを一日に一リットル飲むこともあるという。

 

 ロマリンダには、聖書の戒律を忠実に守り、極めて健康的な暮らしを営んでいるアドベンティストと呼ばれる人たちが住んでいる。彼らは、アドベンティスト仲間と多くの時間を過ごし、適度な運動を心がけている。食事面では化学物質や刺激物を摂らず、豆やナッツ類をたくさん食べている。そして、この人々は徹底した健康チェックを欠かさない。早期にがんや心筋梗塞を見つけるように努力をしている。
 ニコジャ半島の取材では、六〇歳くらいに見える九〇歳の男性が紹介されており、豆、トルティーヤ、果物を毎日食べていることを伝えている。
 それぞれ、置かれた状況によって違いはあるが、普段から体を良く動かし、ストレスを溜めず、食事では豆類を多く食べているという共通点が見られた。

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糖尿病専門医。AGE牧田クリニック院長。1979年、北海道大学医学部卒業。地域医療に従事したあと、米国ロックフェラー大学医生化学講座などで糖尿病合併症の原因であるAGEの研究を約5年間行う。北海道大学医学部講師、久留米大学医学部教授を歴任し、2003年に東京・銀座に「AGE牧田クリニック」を開設。これまでにのべ20万人の患者を診ている。著書に「糖尿病はご飯よりステーキを食べなさい」(講談社+α新書)、「人間ドックの9割は間違い」(幻冬舎新書)など多数がある。



 


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  • 2016.05.10