自民党政調会長が統一教会教祖を〝御父母様〟と呼んでいた!【適菜収】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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自民党政調会長が統一教会教祖を〝御父母様〟と呼んでいた!【適菜収】

【隔週連載】だから何度も言ったのに 第23回


第二次岸田内閣の閣僚から副大臣・政務官に至るまで、石を投げれば統一教会に当たると言われるほどの癒着ぶりに驚きを隠せない。安倍晋三が置き土産として遺した「統一教会問題」の今を追う。新刊『日本をダメにした 新B層の研究を刊行し、日本の大衆社会の末路を鋭くあぶり出した適菜収氏の「だから何度も言ったのに」連載第23回。


萩生田光一はじめ、接触していた団体が統一教会と関係していることを「知らなかった」とか、「あえて触れなかった」とか言い逃れしている議員が日々続出中。「『関連団体含め、その全てが(統一教会と)一体である』ってことも、政治家であれば当然知っていなければいけないし、もし知らなかったとすれば政治家としての資質が問われると思います。」とジャーナリスト鈴木エイト氏は語る。

 

■第二次岸田カルト政権の大惨事

 

 岸田文雄は閣僚や自民党幹部と統一教会の関係が次々と発覚した件について、オンラインで記者団に「(就任時に)閣僚らに関係を点検し厳正に見直すよう指示した。関係は断つよう徹底することは重要だ」「政治の信頼を確保するために政治家としてどうあるべきか。自分自身をしっかり点検してほしい」と発言(822日)。

 その直後に、岸田の後援会長が統一教会の関連団体の議長だったことを「週刊文春」がスクープ。コントかよ。

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 政府は統一教会と閣僚ら政務三役の関係について「個人の政治活動に関するもので、調査を行う必要はない」とする答弁書を閣議決定(815日)。これ、殺人犯が警察に「捜査行う必要ない」と言うようなものだよね。

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 SNSではいまだに荒唐無稽な陰謀論が垂れ流されている。「安倍は実は死んでいない」「血が出ていない」「やらせ」とか。ほんこんみたいな情報弱者が飛びつくから、そういう投稿はやめたほうがいい。

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 統一教会が「異常な過熱報道に対する注意喚起」と題するリリースを出した。統一教会批判は「魔女狩り的なバッシング行為」であり、「著しい名誉棄損」「深刻な人権侵害」に当たると。さらに「現在、各報道機関と当法人および友好団体等とのこれまでの関わり等について、過去に遡って詳細な調査を進めております。調査結果がまとまり次第、全面的に公表させていただく予定です」とメディアを牽制。要するに、統一教会と日本のメディアの関係を暴露すると脅してきたわけだが、ネット上では「是非やってほしい」「早くやれ」という趣旨の反応の大合唱。ダチョウ倶楽部の新ネタかよ。

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 自民党政調会長の萩生田光一が統一教会とベッタリだった件。参議院選挙公示直前には生稲晃子と一緒に統一教会の施設を訪問し支援を要請。「報道特集」(820日放送)によると、萩生田は落選中に統一教会の施設を頻繁に訪問。元信者の証言によると、萩生田は登壇して説教も行い、教祖の文鮮明と韓鶴子を「御父母様」と呼び、「あなたたちの信仰で、日本の未来がかかっている」「私(萩生田)も御父母様の願いを果たせるように頑張る」「一緒に日本を神様の国にしましょう」などと語っていたという。

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 萩生田は「2009年から12年の間に、毎月2回教会を訪れて私が講演をしたり、青年部の皆さんに説教していたと書いてあるんですけど、こういう事実は全くありません」と否定したが、「報道特集」は、2009年から2012年の間に、萩生田が統一教会の青年部の若者らを相手に、講演を行っていたという記録を入手。嘘がバレた。

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 杉田水脈が総務政務官に。すごいね、岸田カルト政権。杉田は政務官の就任会見で岸田政権が掲げる「多様性が尊重される社会」について問われると、「過去に多様性を否定したこともなく、ある性的マイノリティの方々を差別したこともない」「岸田政権が目指す方向性と、政務官として何一つずれている部分はない」と返答。本当に恥知らず。「新潮45」が廃刊になったのは、杉田が20188月号に、LGBTのカップルに対して《彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がないのです》などと書き、批判が殺到したから。当時「新潮45」で連載していた私も巻き添えを食った。

 なお、杉田はニューヨークにある統一教会の教団施設で講演をしている(20168月)。

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 安倍国葬の責任者である森昌文・首相補佐官が2007年、国交省官僚時代に乱交パーティに参加していたことが発覚。「週刊ポスト」によると、パーティは当時参議院議員だった大仁田厚の自宅マンションで行われたという。大分前のことだし、個人の趣味にかかわることなので、他人が口を出すことではない。問題は、安倍の国葬のほうがはるかに倫理的に問題があることだ。

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  • 目次

はじめに−−「B層」とは何か?

 

第一章 内田樹と『日本辺境論』

 

辺境と偏狭

プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神

B層グルメと某評論家

B層という言葉が出てきた経緯

なぜ日本はこんなことになってしまったのか

ルース・ベネディクトの『菊と刀』

安倍晋三の行動原理

学問のブレイクスルー

マイケル・ポランニーと暗黙知

百人一首を暗記する意味

「型」を知るということの贅沢

 

第二章 自立を拒絶する人たち

 

白井聡の『永続敗戦論』

終戦記念日という欺瞞

冗談は櫻井よしこさん

「サヨク」と「保守」の自己欺瞞

「主権の欲求不満」の解消

 

第三章 「正義」を笠に着る人たち

 

ウクライナ首都の名称変更は「正義」なのか?

「人間は見たいものしか見ない」

社会的リンチというB層の「正義」

人種問題における「正義」の暴走

「ルッキズム」批判は「正義」なのか?

言葉狩りは「正義」なのか?

若年層に選挙権を与えるのは「正義」なのか?

山本太郎と「正義感」について

 

第四章 陰謀論に走る人たち

 

「無知の知」と「無恥の恥」

不道徳としか言えない果物屋

「維新に殺される」

新型コロナは「バカ発見器」でもあった

ひっくり返って駄々をこねる老人たち

Yahoo!ニュースのコメント欄

知識はあるけど教養がないバカ

デマは言論の自由にあらず

社会の変化は元には戻らない

99%の人が知らない話

 

第五章 無責任な人たち

 

安倍の次は維新に騙されるB層

メディアの劣化が止まらない

大阪都構想のデマと事実隠蔽

総選挙で湧いてきたB層

 

第六章 恥知らずな人たち

 

飼い犬の遠吠え

安倍晋三の本質を映し出す一枚

ツッコミ待ち政治家だらけの国

日本の崩壊に気づいていないB層

日本最大の権力者は「改革バカ」

「ジューシー」発言は外部の拒絶

悪意なく嘘を重ねる人々

カルト化した自民党広報本部

百田尚樹の「歴史改ざんファンタジー」

日本人は悪に屈したネトウヨ用語を使い騒ぎ出した元首相

 

おわりに−−人間は過去を忘れ野蛮は繰り返される

 

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適菜 収

てきな おさむ

1975年山梨県生まれ。作家。ニーチェの代表作『アンチクリスト』を現代語にした『キリスト教は邪教です!』、『ゲーテの警告 日本を滅ぼす「B層」の正体』、『ニーチェの警鐘 日本を蝕む「B層」の害毒』、『ミシマの警告 保守を偽装するB層の害毒』、『小林秀雄の警告 近代はなぜ暴走したのか?」(以上、講談社+α新書)、呉智英との共著『愚民文明の暴走』(講談社)、中野剛志との共著『思想の免疫力 賢者はいかにして危機を乗り越えたか』、『遅読術』、『安倍でもわかる政治思想入門』、『日本をダメにした新B層の研究』(KKベストセラーズ)、『ニッポンを蝕む全体主義』『安倍晋三の正体』(祥伝社新書)など著書50冊以上。「適菜収のメールマガジン」も好評。https://foomii.com/00171

 

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