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意外に作れない「自分の時間」。社会人が勉強を続けるために必要なものとは?【角田陽一郎×加藤昌治】

あんちょこ通信 第8回

 

■勉強するにも「道具」が大切

 

加藤:「勉強しよう」と思い立つと、いきなりいっぱい勉強したくなるじゃないですか。

 

角田:はいはい。

 

加藤:だからわざと、一度に上がる階段を薄くするようなイメージで、初日にあまりやらないって方法もあるのよ。かとうなら「正の字を数える数を少なくする」みたいにしてさ。

 

角田:ああ、なるほど。

 

加藤:そうやってわざと「もうちょっとやりたいな」ぐらいから始めてみる方法もある。カフェで言えば、本当は二時間勉強したいけど、わざと48分で終わらせる、みたいな。

 実はいろんな工夫ってあるよね。例えば、この間買った卓上時計。アナログ時計の横にデジタル時計が着いていて、さらにストップウォッチ機能やらなんやら、時間を細切れにする機能がいっぱい付いてるのよ。勉強してるときに、小さい締め切りを作ることに特化してる時計。

 自分のやる気だけに頼らずに、そういった道具の力を借りることも勉強における工夫のうちだと思うんだよね。

 

角田:自分が勉強しやすい環境を作るんだね。それは実際そうだよ。

 去年、修士論文を書くのがすごく辛かったんだけど、そう言えば僕はその時に「道具の力」を借りたな。中でも「究極の道具」は、僕が今いるこの海の街のスタジオだったんだ。

 

加藤:かっこいいねえ。なるほど。

 

角田:修士論文を書く一ヶ月前に引っ越したんだけど、そこには「東京から離れたところに籠れば書くだろう」みたいな打算もあった。「究極のカフェ」を用意したら書けたところはあるなあ。東京から海の街まで、移動の時間を長くすることで、そこを勉強に充ててるところもあるし。

 

加藤:一口に道具と云っても、角田くんのスタジオみたいにお金のかかる道具も、かとうの正の字みたいに金のかからない道具も、両方あるんだよね。人それぞれ自分に合った方法は違うだろうから、質問者の方もいろいろと探せるといいですね。

 

 (構成:甲斐荘秀生)

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角田 陽一郎/加藤 昌治

かくた よういちろう かとう まさはる

角田 陽一郎(かくた・よういちろう)

バラエティプロデューサー/文化資源学研究者 

千葉県出身。千葉県立千葉髙等学校、東京大学文学部西洋史学科卒業後、1994年にTBSテレビに入社。「さんまのスーパーからくりTV」「中居正広の金曜日のスマたちへ」「EXILE魂」「オトナの!」など主にバラエティ番組の企画制作をしながら、2009年ネット動画配信会社を設立(取締役 ~2013年)。2016年TBSを退社。映画『げんげ』監督、音楽フェスティバル開催、アプリ制作、舞台演出、「ACC CMフェスティバル」インタラクティブ部門審査員(2014、15年)、SBP高校生交流フェア審査員(2017年~)、その他多種多様なメディアビジネスをプロデュース。現在、東京大学大学院にて文化資源学を研究中。著書に『読書をプロデュース』『最速で身につく世界史』『最速で身につく日本史』『なぜ僕らはこんなにも働くのだろうか』『人生が変わるすごい地理』『運の技術』『出世のススメ』、小説『AP』他多数。週刊プレイボーイにて映画対談連載中、メルマガDIVERSE配信中。好きな音楽は、ムーンライダーズ、岡村靖幸、ガガガSP。好きな作家は、ホルヘ・ルイス・ボルヘス、司馬遼太郎。好きな画家は、サルバドール・ダリ。

                                                             

加藤 昌治(かとう・まさはる)

作家/広告会社勤務

大阪府出身。千葉県立千葉髙等学校卒。1994年大手広告会社入社。情報環境の改善を通じてクライアントのブランド価値を高めることをミッションとし、マーケティングとマネジメントの両面から課題解決を実現する情報戦略・企画の立案、実施を担当。著書に『考具』(CCCメディアハウス、2003年)、『発想法の使い方』(日経文庫、2015年)、『チームで考える「アイデア会議」考具応用編』(CCCメディアハウス、2017年)、『アイデアはどこからやってくるのか 考具基礎編』(CCCメディアハウス、2017年)、ナビゲーターを務めた『アイデア・バイブル』(ダイヤモンド社、2012年)がある。           

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