「自分の仕事の相場を決めるにはどうしたらいいのか?」【あんちょこ通信6】角田陽一郎×加藤昌治 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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「自分の仕事の相場を決めるにはどうしたらいいのか?」【あんちょこ通信6】角田陽一郎×加藤昌治

あんちょこ通信 第6回


皆さまこんにちは。「あんちょこ通信」編集長のカイノショウです。「意識高い系」などと揶揄されるのは嫌だけれど、密かに仕事を通して自分の成長を願っている20代30代のビジネスパーソンから、大きな壁にぶち当たり左遷や退職に悩む40代50代の方々まで、読者にとってお得な知恵や情報を提供する「あんちょこ通信」。仕事や人生でめちゃくちゃ自信をなくしてしまっている人も大歓迎! ビジネスパーソン専用の初のお悩み解決辞典として注目を浴びている『仕事人生あんちょこ辞典』著者の角田陽一郎、加藤昌治が、みなさまから届いた「仕事人生のお悩み」にパシパシ答えていきます。お悩み相談は、定期的にYouTubeでも「お悩み”あんちょこ”ライブ相談会」として配信しています。そちらもぜひご覧ください!今回の質問はフリーランスなら誰もが悩んだことのある以下の質問についてお答えします!


 

■質問内容


Mさん(東京都、30代、アートディレクター)

「公的機関から仕事をもらうことが多いのですが、拘束期間に対して、生活に支障があるほど対価が少ないケースが多いです。予算の都合もあるでしょうが、請け負っている仕事の相場がはっきりしないことも理由だと思います。自分の仕事の相場を決めるにはどうしたらいいか、教えてください」


 

 私もフリーランスなので「仕事に見合った対価を得る」ことは切実な課題なのですが……自分からはなかなか言い出しにくいですよね。なにか上手い方法はあるんでしょうか?

 

■アイデアの値付けは難しい

 

角田:この質問は、自分の仕事が買い叩かれてしまうのに対して、「いや自分はこれぐらいの対価が欲しいんだ」とどう言えば自分主導で対価を決められるか、そしてそれが言えるのか、ということですよね。そういう場面は僕もよくあるんですよ。

 

加藤:ああ、いまや角田くんもフリーランスだもんね。

 

角田:例えば、案件の一回目の会議って、クライアントさんからすればお試し的な顔合わせぐらいの意味合いなわけです。ところが僕はそこで結構アイデア満載で色々喋っちゃうんですよね。

 

加藤:あなた、まあ、よく喋るもんね。

 

角田:結局色々喋って「ああ満足した」みたいな感じで終わることが多いんだけど、そうすると、そういう「ただ喋ってる」ような事態って成果物が出しにくいから、お金は全然もらえないままですよね。

 この質問者のアートディレクターさんもそういう類の悩みなのかな。

 

加藤:アートディレクターさんのお仕事の場合はなにかしらのアウトプットがあるわけでしょう。だから質問の意図からすると、ご自身が納品したもの、ないしは作ったものに対する値付けのやり方を知りたいってことかな?

 

角田:確かにその相場って僕も言いにくいよ。「この仕事でこれだけ下さい」とか言うわけでしょう?

 

加藤:でも角田くんも実際仕事をしてお金を貰っているわけだよね。どうしてるの?

 

角田:僕がプロデュースをやる時は、まず全体予算があって、そこから資材費とか撮影費とかあらゆる必要経費を抜いていって、余ったものを人件費にしてる。

 

加藤:はい。

 

角田:その人件費の中で、例えば僕がプロデューサーで、加えてディレクターがいて、さらにADがいて……とか何人かスタッフがいるでしょう。それが4人だったら、仮に人件費が40万円だったら「10万ずつかな」とか、「でもこのディレクターには15万あげたいよな」とか思うと、「じゃあ僕は5万でいいや」となる。

 こっちもプロデューサーだから、「これだけ人足かかる、これだけ美術費が、撮影費が……」みたいにプロジェクトの規模から予算感を数値化できるわけだよ。それを念頭に、それより安いならその仕事はさすがに受けないけれど、全体を算出した中で余ったお金を自分の分にしてる、みたいなことですかね。

 

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角田 陽一郎/加藤 昌治

かくた よういちろう かとう まさはる

角田 陽一郎(かくた・よういちろう)

バラエティプロデューサー/文化資源学研究者 

千葉県出身。千葉県立千葉髙等学校、東京大学文学部西洋史学科卒業後、1994年にTBSテレビに入社。「さんまのスーパーからくりTV」「中居正広の金曜日のスマたちへ」「EXILE魂」「オトナの!」など主にバラエティ番組の企画制作をしながら、2009年ネット動画配信会社を設立(取締役 ~2013年)。2016年TBSを退社。映画『げんげ』監督、音楽フェスティバル開催、アプリ制作、舞台演出、「ACC CMフェスティバル」インタラクティブ部門審査員(2014、15年)、SBP高校生交流フェア審査員(2017年~)、その他多種多様なメディアビジネスをプロデュース。現在、東京大学大学院にて文化資源学を研究中。著書に『読書をプロデュース』『最速で身につく世界史』『最速で身につく日本史』『なぜ僕らはこんなにも働くのだろうか』『人生が変わるすごい地理』『運の技術』『出世のススメ』、小説『AP』他多数。週刊プレイボーイにて映画対談連載中、メルマガDIVERSE配信中。好きな音楽は、ムーンライダーズ、岡村靖幸、ガガガSP。好きな作家は、ホルヘ・ルイス・ボルヘス、司馬遼太郎。好きな画家は、サルバドール・ダリ。

                                                             

加藤 昌治(かとう・まさはる)

作家/広告会社勤務

大阪府出身。千葉県立千葉髙等学校卒。1994年大手広告会社入社。情報環境の改善を通じてクライアントのブランド価値を高めることをミッションとし、マーケティングとマネジメントの両面から課題解決を実現する情報戦略・企画の立案、実施を担当。著書に『考具』(CCCメディアハウス、2003年)、『発想法の使い方』(日経文庫、2015年)、『チームで考える「アイデア会議」考具応用編』(CCCメディアハウス、2017年)、『アイデアはどこからやってくるのか 考具基礎編』(CCCメディアハウス、2017年)、ナビゲーターを務めた『アイデア・バイブル』(ダイヤモンド社、2012年)がある。           

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