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7年間、ひきこもりだった僕が“ひきこもりに悩むみなさん、そしてご家族の方に、伝えたい”こと

「ひきこもり」を経験した発達障害カウンセラー・吉濱ツトムさんが教えてくれた。

 

 僕は今、39歳。

 僕の新著『今ひきこもりの君へおくる 踏み出す勇気』について、少し話したいと思います。

 本のなかでは、不特定の方にメッセージを送るために、いたしかたなく「あなた」、「君」などと表現せざるを得ない箇所があり、生意気ともとれる呼称を使いましたことをどうかご容赦ください。

 また、できる限り曖昧な表現はせずに、正直に僕の思いを伝えることを意識的に心がけましたので、時には感情的になっていることもあるかもしれません。その点はみなさんから今後もご指導いただきたく思います。

 僕がこの本で最も伝えたかったことは、ひきこもっている本人に対して「今からでも遅くはない、限りある時間を大事にしてほしい」ということです。策を立てずに目を背けてほしくないのです。僕がひきこもり状態にあった時にもがき苦しんだ思い、それと同じであるならば一日でも早くラクになってほしいのです。

 逆のことを言うようですが、「ひきこもり」とはそんなに悪いことでしょうか。僕は、最近の事件で、世の中がことさらに警戒している状況に違和感を持っています。

 雨風をしのげる住まいがある。

 食べ物に困らない。

 適度なレジャーも与えられている。

 何が悪いのでしょうか。

 少なくとも誰かに迷惑をかけていない限りにおいて過剰に騒ぎ立てる必要もないと思います。むしろ、誰もが、何らかのきっかけでひきこもってしまう可能性はあるとさえ思います。もちろん、ご家族の方々や、本人の「働きたくても働けない」状態にいる場合の葛藤は大きいこともわかります。

 ただ、ひきこもりが多くいる社会を歴史的に見れば、「日本は、豊かな社会になったのだ」とも言えないでしょうか。

 人類は死の恐怖に脅かされてきた長い歴史があり、少しでも豊かになるために努力を重ねてきました。世界ではまだ貧困に苦しむ国や地域がありますが、こと日本に限定した場合、外敵に脅かされることなく、今日明日の食べ物の心配もなく暮らしていけるのであれば、この上ない幸せなことだと思うのです。

 つまり「ひきこもり」という言葉自体が悪くとらえられているだけのことであり、豊かに生活できているならば、何も言うことはない、また何も言われることはないのではないでしょうか。

「幸せ」とは、極論すれば「安心して眠れること」、「お腹がすいていないこと」につきると僕は思います。それにもかかわらず、なぜ「ひきこもり」が問題視されているのでしょうか。

 いずれは、親子ともども、「7040問題」、「8050問題」の末、経済破綻してしまうから―。

 つまり、「お金」の問題として将来への不安が問題となっているのでしょう。

 ですが、その将来への不安は、今の充実がない限り解決の糸口はないのです。

 今を生きる。ひきこもった本人が「今、ここ」を生きるために、自分の頭で考え、納得して、自分の足で立ち、切り開いていくしか将来への道はありません。

 ひきこもっている人の「多さ」から不安を煽り立てる世の中に対し、僕は言いたい。ひきこもっている本人は、ひきこもらずにいるみなさんと同じように名前を持ったひとりの人間であること。また彼らも最高の人生を歩みたいと思っていることを。

 僕には「ひきこもり」の人になんとか脱出してほしいという強い思いがあります。

 理由はひとつです。本人が苦しんでいるからです。

 社会と接点を持ちたいのに、接するのが怖い、勇気がない。世の中に出てみんなとつながりたいのに、ダメな自分を認めるとみじめになってしまう。だからそんな自分を認めてくれない「社会が悪い」と自己正当化をして自らを逃避させている。

 でも、自分「勇気のなさ」に打ちひしがれ、「社会が悪い」と独りごちるのも、どこかで自分以外の誰かと接点を持っていたいという思いから来ています。

 誰もひとりでは生きられない。

KEYWORDS:

『今ひきこもりの君へおくる 踏み出す勇気』
著者:吉濱 ツトム

 

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年齢は関係ありません。
「ひきこもり」の改善はいつからでも間に合います。
今日からすぐにできるのです。

2018年内閣府の調査で40歳から64歳までの「ひきこもり」が、61万3000人。もしも彼らを支える親たちが「無職」になったら…。今、世間で不安視されているのが、「7040(ななまるよんまる)」問題。定年退職した70代の親が40代無職の我が子の世話をし、共倒れするリスクのことである。今や、その流れは「8050(はちまるごーまる)」問題にまでスライドされた。

では、どうすればいいのか? 

著者の吉濱ツトム氏は、元ひきこもりで、自らのアスペルガーを克服し立ち直った発達障害カウンセラー。2000人を超える個人セッションを行った氏は、こう語る。
そもそも、なぜ「ひきこもり」となってしまったのでしょうか。
自分がダメ人間だから?  甘えているから? はたまた親のしつけが悪かったから?
いいえ、違います。その考えはいったん捨ててください。ひきこもりの多くは「発達障害」と関係しています。

ひきこもり者を治療するという発想を捨て、今の「生きづらさ」を回避し、自らの「長所」でカバーする。本書は、ひきこもりで苦しむ本人とご家族のみなさんといっしょに社会への小さな第一歩を確実に踏み出せる方法を考えわかりやすく解説します。

さあ、今すぐにはじめていきましょう。

 

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吉濱 ツトム

よしはま つとむ

発達障害カウンセラー

発達障害カウンセラー。幼い頃より自閉症、アスベルガーとして悩み、長期間にわたる「ひきこもり」を経験。悲惨な青春時代を歩むが、自ら発達障害の知識の習得に取り組み、あらゆる改善法を研究し、実践した結果、数年で典型的な症状が半減。26 歳で社会復帰。以後、自らの体験をもとに知識と方法を体系化し、カウンセラーとなる。同じ症状に悩み人たちが口コミで相談に訪れるようになり、相談者数は 2000 人を超える。現在、個人セッションのほか、教育、医療、企業、NPO、公的機関からの相談を受けている。著書に『アスベルガーとして楽しく生きる』(星雲舎)、『隠れアスベルガーという才能』(KK ベストセラーズ)、『発達障害に人のための上手に「人付き合い」ができるようになる本』(実務教育出版)がある。

 

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