【ネーミングに納得!「万葉まほろば線」で奈良へ】 | BEST TiMESコラム

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ネーミングに納得!「万葉まほろば線」で奈良へ

歴史感じる駅めぐり

■古代史ロマンの匂い

 平城京遷都で奈良時代が始まるまで日本の都だった藤原宮跡や万葉集や百人一首で詠われた天香久山を右手に見ながら進んでいくうちに、左からは近鉄大阪線が近づいてきて桜井駅に着く。これまで近鉄特急から何回か見下ろしていた桜井線だったが、乗ってみると当然ながら近鉄線を見上げる形となる。

 桜井駅では、かなり乗ってきて、それまでの閑散した車内ではなくなった。ここから奈良駅までは運転本数が増えるのも分かる。大きくカーブして北へと進路を変え、古代から存在する「山の辺の道」に並行するように進む。大和盆地の東の端を走るので、右手には三輪山、龍王山といった山並みが続き、左手には平坦な田園風景が流れ過ぎていく。

 巻向(まきむく)では、シニアのハイキング客が大勢乗ってきた。このあたりの散策帰りであろう。そういえば、車内はシニアの女性グループの姿が目につく。皆、元気に大和路の名所旧跡巡りを楽しんでいるようだ。この駅を出ると、左には纏向遺跡の発掘現場の脇を通り過ぎる。邪馬台国の跡だとか、そうではないとか諸説あり、古代史のロマンは門外漢にとっても興味深い。

纏向遺跡

 かなり混んできて車窓が見づらくなってきたので、立ちあがってドアの窓越しに景色を眺めるようにした。最後尾に近い席だったので、後部の運転席からの展望も楽しめて、じっと座っているより面白い。

 

 高田駅から30分、桜井駅からは15分程で天理着。高架でホーム2面、線路は4本もある大きな駅だが、普段使っているのはホーム1本とその両側の3番線、4番線だけだ。天理教の祭礼があるときは臨時列車が運転され、そのための施設である。ホームを出ると、何本もの線路が敷かれていて、臨時列車を何本も停めておくスペースとなっている。桜井線を普段は走らない車両が行きかい鉄道ファンの注目を集めることもあるのだ。

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野田 隆

のだ たかし

日本旅行作家協会 理事

1952年名古屋生まれ。日本旅行作家協会理事。早稲田大学大学院修了。 蒸気機関車D51を見て育った生まれつきの鉄道ファン。国内はもとよりヨーロッパの鉄道の旅に関する著書多数。著書に『テツに学ぶ楽しい鉄道旅入門』(ポプラ新書)『にっぽん鉄道100景』『テツはこんな旅をしている~鉄道旅行再発見』(平凡社新書)『定年からの鉄道旅行のススメ』 (洋泉社新書) 『テツ道のすゝめ』(中日新聞社)『愛知県 駅と路線の謎』(洋泉社新書y)など。



ホームページ http://nodatch.travel.coocan.jp/


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