丹波でめぐる明智光秀ゆかりの地⑨波多野秀治の墓の参 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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丹波でめぐる明智光秀ゆかりの地⑨波多野秀治の墓の参

季節と時節でつづる戦国おりおり第479回

 いやいやいけない、今回のタイトルは城ではなくお墓でした。秀治さんのお墓に行かなければ!

「は?お墓ならもう拝観したじゃん。ボケてんじゃない?」
とツッコミが入りそうですが、めげません。行くのです。ここから西へ。

「なんだまた篠山城下に戻るの?」
そうではありません、城下をスルーしてさらに西へ15分ほど走ります。住吉川(篠山川支流の一級河川)沿い、味間奥という集落にそれはあるのです。

 細い水路沿いに案内板が出ているのでそれに従い北へ少し歩くと、山肌を少しだけ登ったところが切り開かれ、平らに削られています。

 そして、立派な五輪塔が。そう、これこそ、波多野秀治さんのもうひとつのお墓なのです。

 墓石の横の碑には「追陞従三位 故正四位下侍従波多野秀治之墓」と刻まれています。秀治は足利将軍家に奉仕してその功で従四位下に叙位されており、大正4年(1915)に子孫の方が秀治の正親町天皇への貢献を顕彰して公認されたためということです。従四位下といえば三好長慶、松永久秀、武田信玄の官位でもあり、来年の大河「鎌倉殿の13人」の主人公・北条義時もこの位でした。

 秀治の力と存在感がこの官位からも想像できます。

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橋場 日月

はしば あきら

はしば・あきら/大阪府出身。古文書などの史料を駆使した独自のアプローチで、新たな史観を浮き彫りにする研究家兼作家。主な著作に『新説桶狭間合戦』(学研)、『地形で読み解く「真田三代」最強の秘密』(朝日新書)、『大判ビジュアル図解 大迫力!写真と絵でわかる日本史』(西東社)など。


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