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みんな大好き森喜朗さん、予想通り「辞してなおも輝く」一部始終

【連載】山本一郎「コップの中の百年戦争 ―世の中の不条理やカラクリの根源とは―」

 

 つまりは、俺たちの森喜朗という超分かりやすいアイコンで古くて不平等な日本社会というレッテルを貼りながら、ポリコレを振り回して抑圧された女性を開放する立場の左翼みたいなのがSNSで言いたいことを言っている、というのがこの問題の一番いびつな点なのではないかと思うわけですよ。

 結局、森喜朗さんの失言と言えば失言なのかなというレベルのものをマスコミが精いっぱい叩き、それを海外メディアに取り上げさせて東京オリンピックだけでなく日本社会後進性の問題を煽る一方、SNSでは森喜朗発言にかこつけて言いたいことを言っているだけ、じゃないかと思うんですよね。

 じゃあ2022年に北京で開催される冬季オリンピックは、本当に女性やマイノリティに対する迫害を問題視しているのであれば、森喜朗さんどころではなく目の前にある新疆ウイグル自治区での少数民族に対する性的暴行を見てボイコットを要求しないと駄目なんじゃないでしょうか。

新疆で不妊手術急増 ウイグル族迫害の一端か中国:時事ドットコム

ウイグルで急増する不妊手術 米「ジェノサイド」と非難:朝日新聞デジタル 

 こういう話をすると、必ず「それはそれ、これはこれで、日本人として日本で起きている問題を論評しているだけだ」という反論が来るわけですけれども、それであれば、東京オリンピック開催にかこつけて国際的な問題だと騒いでいる理由が分かりません。反差別やジェンダーの問題が社会の地雷となり、立場のある人がこれらの問題に「触れないようにすることで回避する」しか方法が無くなっていることは、正義を振り回した結果として状況を問題の解決から遠ざける結果にしかなりません。

 先般も、この問題を受けて男ばっかり集めて「変わる男たち」なるオンラインイベントが開催されるはずが、なんせ津田大介さん以下男しかいないので炎上したばかりか、先般不倫報道までされて謝罪していた荻上チキさんまで入っていて、女の敵は女の味方のふりをして近づいてくる類のものなのかとすら思いました。謝罪したから良いのであれば、同じく謝罪した森喜朗さんが許されないのは何故なのかよく理解できず、それはダブルスタンダードなんじゃないかと感じるんですよね。

 つまりは、森喜朗さんに代表される古い日本の組織論や社会は勿論アカンことだけど、ポリコレ棒で批判をしたくて問題をでかくして騒ぎたい人たちが無責任にいろんなものをぶっ壊して回るのもまた戦後日本社会の伝統なのだろうなあと。

 で、皆さん知ってましたか。2025年には、東京オリンピックよりも怖ろしいことになるかもしれない、大阪万博とかいうのが予定されているんですよ。きっとイソジンの塔とかアンジェス記念の森などというパビリオンができてしまうんじゃないでしょうか。怖ろしいことだと思います。誰か助けて。

 

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山本 一郎

やまもと いちろう

著作家、ブロガー、投資家、経営者

1973年東京都生まれ。著作家、ブロガー、投資家、経営者。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。2000年IT技術関連のコンサルティングや知的財産権管理、コンテンツの企画・制作を行うイレギュラーズアンドパートナーズ株式会社を設立。著書に『情報革命バブルの崩壊』『俺様国家中国の大経済』『ネットビジネスの終わり』ほか。   ブログ「やまもといちろうオフィシャルブログhttps://lineblog.me/yamamotoichiro/  

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