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織田信成、指導者としての覚悟「生徒の人生もあずかっているという思いで」

織田信成さん2月毎日更新 Q6.指導者として、未熟な点や反省点はありますか?

――心に火をつける、というと……?

 最初のうちは、頑張れば頑張った分だけある程度できてしまうものなんですけど、それでも途中で必ず壁にぶつかってしまうんです。そういう子は、「これだけ頑張ったのにできない、だから自分にはもう無理」って諦めてしまいがちなんですけど、指導する側は、まだまだ伸びる、まだまだこれからやん! と思っていて。ここまでの努力は助走なんだから、まだ諦めちゃダメだって、僕もついついキツく言ってしまうんですけど、そのことを伝えるのがすごく難しい。

――なるほど、伸びしろって自分自身では気づきにくいかもしれませんね。

 しかも、「まだまだ全然能力発揮できてないよ」って僕は思ってるし、言いますけど、本当にそうなのかはずっと見ていてあげないと分からない。だから、ちゃんと最後の最後まで責任を持って教えてあげないとなといつもすごく思っています。スケートを教わりにきている子たちは真剣な気持ちでやっていますから、単にスポーツを教えるだけじゃなくて、僕たちはその子の人生もあずかっていると思わないとな、って。

〈明日の質問は…… Q7.「これまでに挫折したことはありますか?」です。

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 2018年、平昌オリンピックの年に氷上のお殿様こと織田信成が、自身の、波乱万丈のスケーター時代など体験を交えながら、フィギュアスケートの魅力を皆さんにお伝えします。また、指導者であり解説者である厳しい視点は保ちつつ、初心者にこそわかりやすい、平昌オリンピックの見どころなどを解説。逆境でこそその強さと美を発揮してきた羽生結弦選手への思い、戦友・浅田真央さんへのメッセージ、松岡修造さんとの熱血対談も必読!

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織田 信成

おだ のぶなり

1987年生まれ。大阪府出身。高校3年時に世界ジュニア選手権で優勝を果たし、注目を集める。シニアデビューを果たした翌シーズン、トリノオリンピックの代表候補となるが、惜しくも選外に。2010年バンクーバーで初の五輪出場を果たす。2014年ソチ五輪出場をかけた全日本選手権で総合4位に終わり、五輪出場を逃すと同時に引退を表明。現在は関西大学アイススケート部監督を務めながら、解説者、プロフィギュアスケーター、タレントなどとして多彩に活躍中。


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  • 織田 信成
  • 2018.01.25