ラグビー名将が感じる、日本型教育の弱点 | BEST TiMESコラム

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ラグビー名将が感じる、日本型教育の弱点

Q7.かつて先生をしていた経験をもつジョーンズHCは、現在の日本の教育に関してどう思っているのだろうか?

連載「学考」、今回登場するのはラグビーイングランド代表ヘッドコーチ(元日本代表ヘッドコーチ)、エディー・ジョーンズさん。過去に「校長先生」経験もある氏に、日本の教育について聞いた。 〈Q7.かつて先生をしていた経験をもつジョーンズHCは、現在の日本の教育に関してどう思っているのだろうか?〉

リーダーシップを学ぶ機会が足りない

――エディーさんは、オーストラリアでは教師や校長先生の経験もおありですが、日本の教育についてはどう感じていますか?

 

ジョーンズ 素晴らしいと思います。しかし、リーダーシップを育てるという意味ではあまり良くないと思っています。一生懸命与えられた情報から勉強をすることができますが、リーダーシップを学ぶ機会が少ない。ラグビーでもそうです。だから私は自分で考えるチャンスをできるだけ与えるようにします。

 ――日本人は、記憶は得意だが考える力がないと言われています。

ジョーンズ 覚えることも時には非常に有用です。例えばコンピューターのプログラミングをするならその能力は役立ちます。ですが、ラグビーには判断が要求されます。一部は教育で身につけることができますが、それ以外で学ばなければならないこともあります。

 

――はじめて日本にコーチしに来たときは苦労しましたか?

ジョーンズ 難しかったです。ほとんど日本のことを理解していませんでしたから。最初は私自身も経験の浅い部分もありました。のちに、サントリーでコーチになった時は非常に日本の選手をよく理解していました。当時はすごくいい選手が揃っていたので、勝てると思いました。そして実際にタイトルを取ることができたのです。このサントリーでの経験が、私の日本代表を率いるための知識を授けてくれたのです。日本代表でどういう風に戦うべきか、日本人に何を教えるべきか、何を伝えるべきか、ということを、です。

 
「学考」、エディー・ジョーンズさんのインタビューは今回が最終回! 一覧は〈http://best-times.jp/category/bt-eddiejones〉から読めます。

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エディー・ジョーンズ


 



1960年、オーストラリア、タスマニア州バーニー生まれ。オーストラリア人の父と、日系アメリカ人の母の間に生まれる。1990年代初頭まで、当時オーストラリアの最有力州チームだったニューサウスウェールズ州の代表として活躍、その後引退し、コーチに転身する。2003年、オーストラリアの代表監督としてW杯準優勝、2007年、南アフリカのテクニカルアドバイザーとしてW杯優勝。2009年、サントリーのゼネラルマネージャーに就任。2010年度より監督も兼任し、日本選手権優勝。2012年、日本代表ヘッドコーチに就任。2015年のW杯では、世界的な強豪南アフリカ代表に歴史的な勝利をして、ラグビーファンだけでなく日本中の注目を集めた。現イングランドの代表監督。イングランド代表に就任してからチームは連勝街道を走り、今年2月のシックスネーションズが始まるまでは23戦22勝。今年のシックスネーションズは、3敗を喫したがまだチームは成長過程。2019年、日本で開催されるラグビーW杯での優勝を見据える。


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