エディー氏が説く、大学での「勉強」の意義 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

BEST TiMES(ベストタイムズ) | KKベストセラーズ

エディー氏が説く、大学での「勉強」の意義

Q3.日本の高校ラグビーや大学ラグビー界についての何か提言はありますか?

ラグビーと勉強もする。本当に大切なことだ

――ジョーンズHCも大学に進学しながら、ラグビーを続けていましたね。

ジョーンズ 私が、シドニー大学の学生だったとき、毎朝走りました。公園でボールを触って、そして大学に行きます。勉強します。誰に言われたわけでもありません。自分自身で考えたのです。ラグビーのために何をすべきかを自分で考えて学ぶのです。それが大学にいるときにできることです。ラグビーをして勉強もする。本当に大切なことです。

――高校を卒業して、すぐトップリーグに入ることは反対なのでしょうか?

ジョーンズ そうです。完全にプロで戦えるレベルにない選手たちがトップリーグにいきなり入れば、重いケガをする可能性も大きいです。そうなったら彼の残りの人生は一体どうなってしまうのでしょうか。若い頃からプロでプレーする下地のあるヨーロッパや南半球とは違って、日本の選手がそうするにはあまりにもリスクが高い。平均的な選手だったらまずは大学へ行く方が良いでしょう。

明日の質問は…〈Q4かつてサントリーを率いていたこともありますが、トップリーグの現状と理想形についてはどうお考えですか?〉です。

KEYWORDS:

オススメ記事

エディー・ジョーンズ


 



1960年、オーストラリア、タスマニア州バーニー生まれ。オーストラリア人の父と、日系アメリカ人の母の間に生まれる。1990年代初頭まで、当時オーストラリアの最有力州チームだったニューサウスウェールズ州の代表として活躍、その後引退し、コーチに転身する。2003年、オーストラリアの代表監督としてW杯準優勝、2007年、南アフリカのテクニカルアドバイザーとしてW杯優勝。2009年、サントリーのゼネラルマネージャーに就任。2010年度より監督も兼任し、日本選手権優勝。2012年、日本代表ヘッドコーチに就任。2015年のW杯では、世界的な強豪南アフリカ代表に歴史的な勝利をして、ラグビーファンだけでなく日本中の注目を集めた。現イングランドの代表監督。イングランド代表に就任してからチームは連勝街道を走り、今年2月のシックスネーションズが始まるまでは23戦22勝。今年のシックスネーションズは、3敗を喫したがまだチームは成長過程。2019年、日本で開催されるラグビーW杯での優勝を見据える。


この著者の記事一覧