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日本ラグビーの「大きな進歩」前指揮官語る

Q 1. 2019年に日本で開催されるラグビーW杯まで2年を切ったラグビー日本代表の現状をどうみていますか。

独自の世界観を持って理想を学び、考える人へ聞く1週間集中インタビュー企画。今回登場していただいたのは、ラグビーイングランド代表ヘッドコーチ(元日本代表ヘッドコーチ)、エディー・ジョーンズさん。2015年ラグビーW杯では南アフリカに勝利するなど日本に3勝をもたらした名将だ。現在はイングランド代表で指揮をとり、チームは連勝街道。2019年ラグビーW杯での頂点を見据えている。教育者でもあり日本をよく知る指揮官に現在のラグビー日本代表、そして日本人が「成功」するための提言を聞いた。〈Q 1. 2019年に日本で開催されるラグビーW杯まで2年を切ったラグビー日本代表の現状をどうみていますか〉

日本代表は「とても大きな進歩を遂げた」

――まず今のラグビー日本代表をどう見ていますか。昨年6月にアイルランドと対戦し、11月にはトンガ、フランスと戦いました。

 

ジョーンズ 昨年、ラグビー日本代表は6月から11月にかけて、とても大きな進歩を遂げたと思っています。特にディフェンスはとても成長しました。新たにディフェンスコーチとしてジョン・プラムツリーが就任しましたが、彼はスーパーラグビーのハリケーンズ(ニュージーランド)で実績を残している本当に素晴らしいコーチです。それがとても大きな影響を与えました。(ディフェンスの)ラインスピードが速くなり、一貫性も上がった。チョップタックル(※相手の膝下に入る低いタックル)も良くなった。本当にディフェンスは大きく変わった気がします。アタックに大きな変化があったようには思えませんが、キッキングベースのゲームから、ポゼッションベースに変わりました。その方が日本代表に合っています。さらにエナジーも出てきたように思いますね。

――日本代表は、やはり、ボールを持って攻め続ける「ポゼッションベース」の戦い方が合っていると思われますか?

ジョーンズ 日本代表は、世界と比べると体格的に小さいチームなのでボールを持った方が相手にボールを渡しにくいのです。日本代表ヘッドコーチのジェイミー・ジョセフはアイルランド戦でキッキングゲームにトライしました。しかし、フィジカル的に見たらいいのかもしれませんが、戦術的にはキッキングゲームをするのに日本にはふさわしい選手があまりいません。ただ相手にボールを与えてしまう結果になります。

 
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エディー・ジョーンズ


 



1960年、オーストラリア、タスマニア州バーニー生まれ。オーストラリア人の父と、日系アメリカ人の母の間に生まれる。1990年代初頭まで、当時オーストラリアの最有力州チームだったニューサウスウェールズ州の代表として活躍、その後引退し、コーチに転身する。2003年、オーストラリアの代表監督としてW杯準優勝、2007年、南アフリカのテクニカルアドバイザーとしてW杯優勝。2009年、サントリーのゼネラルマネージャーに就任。2010年度より監督も兼任し、日本選手権優勝。2012年、日本代表ヘッドコーチに就任。2015年のW杯では、世界的な強豪南アフリカ代表に歴史的な勝利をして、ラグビーファンだけでなく日本中の注目を集めた。現イングランドの代表監督。イングランド代表に就任してからチームは連勝街道を走り、今年2月のシックスネーションズが始まるまでは23戦22勝。今年のシックスネーションズは、3敗を喫したがまだチームは成長過程。2019年、日本で開催されるラグビーW杯での優勝を見据える。


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