真のエースへ、箱根の走りに期待

「藤原監督など周りからエースと呼ばれているので、エースは信頼される選手でないといけません。信頼されるためにはどうしたらいいのか、自分で考えて書きました。エースの自覚ですか? それなりにあると思うんですけど、大きな結果は残していないので、そのチャンスが箱根駅伝だと思っています」

 前回は関東学生連合のメンバーとして2区に出場して、区間21位相当と苦しい走りになった。今回はチームの目標である「シード権獲得」と、「エースの証明」のために箱根路を駆け抜けることになる。

「正直いうと1区を走りたいんですけど、チーム状況を考えると、舟津はラストが強く、競り合いに勝てる選手なので1区に向いています。2区のリベンジもしたいですけど、中山はアップダウンの適正もありますし、今年は結果も出している。単独で走ることに慣れていないこともあり、集団で走れる2区がいい。そうなると自分はどこがいいのか。今季はひとりで走ることを意識してきましたし、平坦が得意なので3区かな、と。自分が3区で区間賞とか上位の走りで、11位以降との差をどれだけ広げられるか。それが今回の箱根で中大がシード権を奪うための一番の近道だと思います」

 エースの座という意味では、堀尾の背後に近づいてくる足音が大きくなってきている。

 その正体は同学年の中山顕(3年)だ。「予選会で負けたのは本当に悔しい。箱根で格の差を見せつけたいですね」と堀尾は闘志を燃やしている。

 駅伝強豪校と知られる兵庫・須磨学園出身の堀尾は、インターハイ5000mで決勝に進出(11位/日本人6番)。高校時代の5000mベストは14分02秒99で、大学入学時から大きな期待を背負ってきた。その対極ともいえる立場にいたのが中山だった。〈第5回に続く〉

(『箱根駅伝ノート』より構成)