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観光地に続々登場! 外国人増加でできた期間限定のレア標識

【毎月20日更新】世にも奇妙な道路標識 第7回:道路標識もグローバルの時代

ドライバーを除いては、ほとんどの人が意識をすることがないであろう「道路標識」。だが日本全国には、知られざる奇妙珍妙な道路標識があった! マニアでなくともニヤニヤせずにはいられない、奥深い世界をご堪能あれ。

 一昔前に比べて、街で外国人を見かける機会が本当に増えた。京都などの観光地は、日本人より外国人の方が多いのではと思うような状態だし、筆者の住む茨城県の小都市でさえ、外国語の会話が耳に入ってくることは珍しくもない。これは、21世紀日本の最も大きな変化に数えられそうだ。

 これに対応し、街頭のさまざまな表示やアナウンスにも、外国語が取り入れられるようになった。2020年の東京オリンピックに向け、国際化対応は急ピッチで進められている。

 道路標識の世界も、その例外ではない。たとえば日本の高速道路には番号がなく、全て「東名高速道路」「中央自動車道」のような名称で区別されていて、外国人にはわかりにくい仕組みだ(もちろん日本人にとっても、時速100kmで走りながら行き先表記を見極めるのは、そう容易なことではない)。

 そこで今年2月から、各高速道路に対して番号が振られることとなった。今まで首都高や国道では番号制で運営されていたわけだから、なかったのが不思議なくらいだ。高速道路番号は「Expressway」の頭文字である「E」(圏央道など環状道路は「C」)を頭につけ、「E1」などのように表す。並走する国道に合わせ、東名・名神が「E1」、山陽道が「E2」、九州道が「E3」、東北道がE4といった要領で番号が振られている。

 これに合わせて標識も新しいものが定められ、少しずつ設置が始まっているが、普及はまだこれからのようだ。ただ高速道路の標識は、撮影が難しいのがマニアとしては悩ましいところである。

高速道路番号の標識

道路標識の奥は深い…… 連載第5回:まるでスキー場……全国で一番きつい「急勾配あり」

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佐藤 健太郎

さとう けんたろう

1970年兵庫県生まれ。東京工業大学大学院理工学研究科修士課程修了。大手医薬品メーカーの研究職を経て、サイエンスライターとして独立。文系の読者にもわかりやすい解説で定評があり、東京大学大学院理学系研究科の広報担当特任助教として東大の研究実績を対外発信する業務も担当した。『医薬品クライシス』(新潮新書)で2010年科学ジャーナリスト賞、2011年化学コミュニケーション賞を受賞。著書はほかに、『「ゼロリスク社会」の罠』『化学で「透明人間」になれますか?』(ともに光文社新書)、『炭素文明論』(新潮新書)、『ふしぎな国道』『世界史を変えた薬』(ともに講談社現代新書)などがある。


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