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全国で2カ所だけ。幻の道路標識を求めて滋賀県・琵琶湖へ向かった

【毎月20日更新】世にも奇妙な道路標識 第3回:幻の「自転車並進可」を見に行く

ドライバーを除いては、ほとんどの人が意識をすることがないであろう「道路標識」。だが日本全国には、知られざる奇妙珍妙な道路標識があった! マニアでなくともニヤニヤせずにはいられない、奥深い世界をご堪能あれ。

 先日、筆者の家の軒先にツバメが巣を作り始め、いつの間にか卵まで産まれていた。かわいいけど、玄関をフンだらけにされるのはちょっと困る。というわけで対策をネットで検索していたら、えっと思うような規定があることを知った。

 実は卵ごと鳥の巣を壊してしまうと、鳥獣保護法違反で1年以下の懲役または100万円以下の罰金が課されるのだという。うっかり壊しちゃいました、ではすまないのである。ヒナたちは立派に成長して先日無事に巣立っていったが、世の中には知らない決まりごとがたくさんあるものだと思い知った次第であった。

 知らないことが山ほどあるのは、交通ルールも一緒だ。たとえば、「自転車は2台横に並んで走ってはいけない」という規定を、ご存知の方はどれくらいいるだろうか。友達と走っている時などついついやってしまいがちだが、これは立派に道交法違反で、2万円以下の罰金を課されることになっている。

 もっとも、違反となるのは車道で2台が並走したケースであり、歩道での自転車の並走は禁止されていない(もちろん自転車走行が可能な歩道に限る)。もちろん安全を考えれば、歩道であっても並走すべきではないだろうが。

 さて、この「自転車並進禁止」の規定には例外がある。車道でも、追い越しなどでごく一時的に並走する場合は、違反とはならない。もうひとつ、「自転車並進可」の標識があるところは、例外として並走が可能であると規定されているのだ。

 だが、そんな場所を見たことがあるという方は、たぶんまずほとんどおられまい。それもそのはず、この「自転車並進可」が設置されている道は、全国でたった2ヶ所しか知られていない。

 以前、自転車関連の標識にはレア物が多いと書いたが、その中でもチャンピオン級の貴重品なのだ。

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佐藤 健太郎

さとう けんたろう

1970年兵庫県生まれ。東京工業大学大学院理工学研究科修士課程修了。大手医薬品メーカーの研究職を経て、サイエンスライターとして独立。文系の読者にもわかりやすい解説で定評があり、東京大学大学院理学系研究科の広報担当特任助教として東大の研究実績を対外発信する業務も担当した。『医薬品クライシス』(新潮新書)で2010年科学ジャーナリスト賞、2011年化学コミュニケーション賞を受賞。著書はほかに、『「ゼロリスク社会」の罠』『化学で「透明人間」になれますか?』(ともに光文社新書)、『炭素文明論』(新潮新書)、『ふしぎな国道』『世界史を変えた薬』(ともに講談社現代新書)などがある。


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