【ストレスをなくさなくてはどんなに休んでも意味がない。医師が警告する現代病。】 | BEST T!MESコラム

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ストレスをなくさなくてはどんなに休んでも意味がない。医師が警告する現代病。

自律神経研究の第一人者が直伝する日本人の休み方②

「休みたい」そう嘆く人は多いはずだ。けれど、ただ「休む」だけでは心身の回復は見込めないーー自律神経研究の第一人者である小林弘幸氏はそう言う。『自律神経が整えば休まなくても絶好調』(ベスト新書)が話題の小林氏に聞く、本当の休み方。

ストレス軽減に欠かせない自律神経の働き

──本当の休息とは、体を動かさないことではなく「ストレスを軽減すること」だというご指摘を前回されました。そこで、今回はストレスの正体について聞きたいと思います。

 はい。私の専門分野ですからおまかせください(笑)。

 ストレスについて考えるときに、絶対に外せない要素が「自律神経」です。自律神経を整えずにいてストレス解消はないし、真の休息もあり得ません。

 ご存じかもしれませんが、私たちの体には「恒常性(ホメオスタシス)」という重要な働きが備わっています。外部環境に変化があっても体の内部環境を一定に保つという働きです。

 たとえば、酷暑で気温が40度あるからといって、私たちの体温が40度になってしまうわけではありませんよね。暑ければ汗をかいて体温が上がりすぎないように、逆に、寒ければ鳥肌が立って体温を下げすぎないようにしているわけです。

──そうした素晴らしい働きを恒常性というのですね?

 そうです。そして、その恒常性を保つために欠かせないのが自律神経です。

 私たちに備わっている「神経」には、中枢神経と末梢神経の2種類があります。末梢神経はさらに体性神経と自律神経に分かれます。

 体性神経は手足を動かしたりするときに働くもので、自分でコントロールできます。

 一方で、自律神経はコントロールがききません。文字の通り、脳の支配から自律している神経なんですね。

 この自律神経が、心臓、肺、腸などの内臓や血管の壁に伸びていて、体温だけでなく血圧や心拍数などのコントロールもしてくれています。それによって私たちは心身の健康を維持していられるのです。

 ところが、大きなストレスがかかると自律神経が乱れ、心身にさまざまな不調をきたします。また、自律神経が乱れることで心身の不調が現れ、それがストレスになるという「負のスパイラル」が起きるわけです。

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小林 弘幸

こばやし ひろゆき

1960年、埼玉県生まれ。順天堂大学医学部教授。日本体育協会公認スポーツドクター。1987年、順天堂大学医学部卒業。1992年、同大学大学院医学研究科修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、順天堂大学小児外科講師・助教授を歴任する。自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手、アーティスト、文化人へのコンディショニング、パフォーマンス向上指導にかかわる。著書に『なぜ、「これ」は健康にいいのか?』(サンマーク出版)『自律神経を整える「あきらめる」健康法』(KADOKAWA)『自律神経が整う時間コントロール術』(小学館)『「ゆっくり動く」と人生がすべてうまくいく』(PHP研究所)など多数。


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