【なぜ未成年買春する男性は「意外と捕まらない」のか?】 | BEST T!MESコラム

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なぜ未成年買春する男性は「意外と捕まらない」のか?

見えない買春の現場 「JKビジネス」のリアル 第4回

「なぜ彼女たちは裸になったのか」など、性を売る側の女性にばかりが注目されがちな売買春の現場だが、もう一方の当事者である男性側に目を向けることによって、見えてくるものはあるのか!?「見えない買春の現場 『JKビジネス』のリアル」を2月9日に刊行。「性の公共」をつくるという理念の下に、現代の性問題の解決に取り組んでいる坂爪真吾氏に語っていただいた。

 

■「裏アカ持ちが安全パイ?」未成年買春の手口

 買春男性を論じる上で外せない媒体として、月刊誌『裏モノJAPAN』の編集に携わっていた鈴木俊之さんに、これまで取材や編集の過程で接してきた買う男たちの実像について話を伺った。

  未成年の買春は、当然ながら大きな法的・社会的リスクが伴う。だが、相手方の女子が警察に補導されるような荒れた生活をしていなければ、買った男性側は意外と捕まらないという。

鈴木「ツイッターの裏アカ(本来のアカウントとは別のアカウント)を持っている子は、高校中退で病んでいて…というイメージがありますが、進学校に通う普通の子もいれば、有名大学に受かった子もいる。未成年を買う男性の中には、裏アカを持っている子に絞ってアプローチする人もいます。生活が荒れておらず、心も病んでいないので、深夜徘徊などで警察に捕まるリスクが少ない。警察に捕まるとスマホを見られてそこから買った男に足がつくケースが多いですから。補導されなさそうな安全パイの子をネットで探せば、男性側は捕まらない」

  未成年とセックスしているある男性は、少女や高校生から「パパ」と呼ばれている。性的な匂いを感じさせる「男」としてではなく、あくまで「経済力のある保護者」的なキャラクターで接している。パパではなく彼氏キャラ=恋人のような態度で接する男性もいるそうだが、仮に疑似的なものだとしても恋愛感情を絡めない方が、お互いに安全なのかもしれない。

 男性が女子に対して支払う金額の相場は、シンプルに「女の子がその時欲しい額」で決まるそうだ。セックスそのものの対価として路上やホテルで直接お金を渡すのではなく、食事代や美容代、買い物を介して払う場合もある。「未成年買春」という字面だけを見ると、極めて反社会的かつ危険な行為のように思えるが、年齢差を除外して客観的に見れば、あくまで普通の男女が普通に会って、普通にデートして、普通にセックスしているだけだ。

鈴木「買春自体が見えづらいんです。AVを買っている人を明確に定義することは難しいように、買春をしている男性を明確に定義することは難しい。見た目では全く分からないし、学歴も職種も年収も居住地域も別々であり、カテゴライズできない。

 愛人契約や枕営業などを含めれば、結構な数の女性は『広義の売春』をしていると思いますが、同じように男性も『広義の買春』をしているはずです」

 未成年買春というと、どうしても『あってはならないもの』という闇のイメージだけで語られがちですが、売っている側、買っている側にとっては、売買春の場所や機会自体が街のあちこちにナチュラルに遍在しているので、売ることにも買うことにも何の抵抗も無い。シンプルに『ホ別2(ホテル代別で2万円を表す買春用語)で買いました。ラッキー!』という感じ。AVをレンタルするような日常的な感覚です」

「見えない買春の現場 『JKビジネス』のリアル」より構成)

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坂爪 真吾

さかつめ しんご

1981年新潟市生まれ。一般社団法人ホワイトハンズ代表理事。東京大学文学部卒。



新しい「性の公共」をつくる、という理念の下、重度身体障害者に対する射精介助サービス、風俗店の待機部屋での無料生活・法律相談事業「風テラス」など、社会的な切り口で、現代の性問題の解決に取り組んでいる。2014年社会貢献者表彰、2015年新潟人間力大賞グランプリ受賞。著書に『セックスと障害者』(イースト新書)、『性風俗のいびつな現場』(ちくま新書)、『はじめての不倫学』(光文社新書)などがある。


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  • 坂爪 真吾
  • 2017.02.09