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超重要‼︎ 新型コロナ対策の戦略は「正しく診断」ではなく、「正しく判断」【岩田健太郎教授・感染症から命を守る講義⑩】

命を守る講義⑩「新型コロナウイルスの真実」


感染症から命を守るための原理原則は、変わらない。この原則を体に染み込ませる決定版。感染症専門医の第一人者・岩田健太郎神戸大学病院感染症教授の最新刊『新型コロナウイルスの真実』をもとに現在の感染者が急増する緊急事態に対し、私たちが「今、できる対策」を連続講義いただいた。「新型コロナウイルス感染症」から自分と家族、人々の命を守るために今、私たちは何をすべきか。第10回目は、従来の価値観・世界観で勝てない新型コロナウイルスに立ち向かうべき新たな「戦略性」について学びます。


◼️「正しく診断」ではなく、「正しく判断」

PCRは診断の拠りどころにはなりません。陽性の場合は喉に新型コロナウイルスがいることの証明になりますが、陰性だからといって罹っていない証明にはならない。
CTも診断の拠りどころにならない。クラスターの情報も拠りどころにならない。
診断の助けにはなるので、これまでに行った場所についての情報は得るし、PCRもするし、場合によってはCTも撮るんだけど、100パーセント確実にコロナウイルスへの感染を言い当てることができる方法は、ないんです。
「正しく診断して正しく治療する」を目指したところで、正しく診断することはできない。正しく治療することも、まだ薬が開発されていないので、できない。
たしかに従来の医学の世界においては、病気は早期診断、早期治療、正しく診断して正しく治療することが我々の持ってたスキームでした。
しかし、こと今回の新型コロナウイルスへの対応としては、このスキームは間違いです。我々の持っている従来の価値観や世界観を捨てないと、このコロナウイルスには正しく立ち向かえない。
正しく診断する、というのは、「この人はコロナ、この人はコロナじゃない」というのを全部言い当てることです。しかし、診断の拠りどころがない以上、その戦略は取れません。
新型コロナウイルスに対しては、これまで我々が心筋梗塞を診断したり、がんを診断してきたような戦略性は取れないんです。
そして、取れないからには取るべきではないんです。できないことをやるのはおかしいですから。
だからやるべきは、その人がコロナかどうかに関係なく、コロナであってもコロナでなくてもいいようにするために、「正しく判断」することなんです。
その判断の根拠となるものは、症状です。

次のページ症状から「正しく判断」する戦略性

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発売即重版3刷
『新型コロナウイルスの真実』
岩田健太郎医師・著

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岩田 健太郎

いわた けんたろう

1971年、島根県生まれ。神戸大学大学院医学研究科・微生物感染症学講座感染治療学分野教授。神戸大学都市安全研究センター教授。NYで炭疽菌テロ、北京でSARS流行時の臨床を経験。日本では亀田総合病院(千葉県)で、感染症内科部長、同総合診療・感染症科部長を歴任。著書に『予防接種は「効く」のか?』『1秒もムダに生きない』(ともに光文社新書)、『「患者様」が医療を壊す』(新潮選書)、『主体性は数えられるか』(筑摩選書)など多数。


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