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ウフフ!金沢へ⑤

季節と時節でつづる戦国おりおり 第246回

 この日の史跡訪問、最後は野田山墓地です。慶長4年(1599)閏3月3日に大坂の前田屋敷で息を引き取った前田利家の遺骸は、翌日早くも長持に収められ輿に載せられて金沢へと運び出されました。

 4月6日、金沢到着。8日に葬儀がおこなわれますが、その場で重臣の篠原一孝と神谷守孝が喧嘩騒ぎを起こし、葬儀を司る高僧の仲裁でようやく収まったという事です。主君の葬式をあわや血で汚そうとしかけるとは、さるが戦国の荒くれ者たち、というべきか。

 遺骸が埋められたのが、金沢城の南にあるこの野田山です。利家は兄・利久を天正15年(1587)この地に葬り、自分についても生前「死んだら野田山に塚を築いて埋めよ」と遺言していたそうで、大きな土塔の塚が現在も維持されています。

 金沢城と同様、筆者にとっては20年ぶりの訪問だったのですが、なにせ周囲の開発が劇的に進んでいてびっくりしました。以前は畑しかなかったのに、今はすぐ下を立派なバイパスが通り住宅地がそばまで迫っています。

 

 

 前田利家墓所。昼なお暗い鬱蒼とした林の中なので、写真も相当暗いです。

 

 利家夫人、お松さんの墓。

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橋場 日月

はしば あきら

はしば・あきら/大阪府出身。古文書などの史料を駆使した独自のアプローチで、新たな史観を浮き彫りにする研究家兼作家。主な著作に『新説桶狭間合戦』(学研)、『地形で読み解く「真田三代」最強の秘密』(朝日新書)、『大判ビジュアル図解 大迫力!写真と絵でわかる日本史』(西東社)など。


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