統一教会と維新の会、そして安倍さんの国葬について【水道橋博士】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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統一教会と維新の会、そして安倍さんの国葬について【水道橋博士】

水道橋博士の闘争宣言


今年7月に行われた参議院議員選挙でれいわ新選組から全国比例で出馬し、11万7794票を獲得して当選した水道橋博士。「反スラップ訴訟法の立法」「消費税廃止」「供託金の値下げ」「エンタメ業界の支援と保護」を掲げて8月3日(任期は7月26日から)から始まる臨時国会へと乗り込む。当サイトは出馬表明直後にインタビューをさせていただいたご縁もあったので議員になって改めて取材を依頼した。すると多忙でありながら快諾をいただいたので議員になってやっていきたいことなどを聞いてきた(篁五郎)


今夏の参院選で当選したれいわ新選組の山本太郎(47)とお笑いコンビ「浅草キッド」の水道橋博士(59)が3日、第209臨時国会に初登院した(2022年8月3日)。

 

Q.当選した直後に「水道橋に国政調査権を与えるなんてとんでもないと言われるほど色々と調査したい」と仰いましたけど、どんな記録を調べてみたいですか?

 

 今は、統一教会について調べてみたいですね。有田芳生(前参議院議員)さんが民間人になり、僕が議員になったので調査をしたい。有田さんとは懇意にしていたので、どこに資料請求していけばいいのかなどをアドバイスをもらってやっていきたいと思っています。

 紀藤弁護士にも早く連絡をして対談や連携をしていきたいですね。(紀藤弁護士とは)面識があるし、スラップ訴訟についても雑誌に寄稿されているくらいの人です。スラップ訴訟についても専門家だと思いますのでパイプを繋げようと考えています。

 統一教会は清和会の利権ですよね。森喜朗さんが総理になってから、ずっと自民党内は清和会が政権を握っていた。あそこはメディアも抑えていたので、テレビもタブー視していましたよね。安倍さんが亡くなったことで地殻変動が起きて、テレビでも各局に差はあるものの報道されるようになってきた。恐らく清和会以外の自民党が動いているのだと思います。清和会の人達はスネに傷があるし、言えばやられるから開き直るしかないでしょう。

 僕個人としては、自民党は解党して出直すくらいのレベルだと思っています。

 そもそもの愛国精神が、乱れているわけじゃないですか。韓国発の宗教に乗っ取られていたと言える状況ですよ。だから矮小化したいのだと思います。でも愛国者であればあるほど、今まで何をしていたのだろうと思いますよね。だけど自民党の一部であるし、派閥の利権なのは間違いない。ここから健全化しようとするならマスコミと共にみんなが応援すれば刷新できると思います。

 

Q.維新の会も統一教会と関係があるのに知らんぷりに決め込んでいますね。

 

   維新が「勝共連合なんか知らなかった」と言っているけど、何を言っているんだと。松井一郎(大阪市長)さんが僕に訴訟を起こしたのは、笹川良一との関係を知られなくなかったのかという説がありますけど、改めてその説は正しいと思っています。だって足立康史(衆議院議員)さんみたいに統一教会と接点があった人が、代表選に出てくるわけですからよほど隠したいんだろうな。それに統一教会に関わった議員のチェックを、関連した人が調べているのは泥棒が泥棒を調べるようなもんです。第一、深く関わっている松井さんが「調べろ」と指示出して、自分はその言葉も知らなかったなんて言っているわけですよ。はっきり言って茶番ですよ。

 在阪マスコミは本当に何をしているのかと思いますよ。だってコロナの死者数全国1位が大阪です。ワーストなのに第7波が来ても、吉村さんは6波を補うだけの政策を打っていない。それなのにマスコミが何も言わないのはおかしいですよ。これは維新のメディア支配が進んでいるから何も言えないのだと思います。先ほどの統一教会関連の報道ではないけど、大阪では維新批判がタブー視されているのでしょう。実際に僕は現場で目の当たりにしていますので肌感覚でわかります。

 今は、政治がメディアを支配するという状態ですよね。特に大阪は地方局が多くあるから維新が戦略的にアメとムチでメディアを支配していった。先日、大阪でIRの住民投票をするように要求が起きたけど行政や維新の対応はひどかったです。維新は都構想で二回も住民投票をやったんですよ。でも、民意を吸い上げた草の根から来ている住民投票の要求に対して赤子をひねり潰すようなことをした。本当にひどいですね。維新の問題は日本の問題だと思います。

 

Q.やはり最大の敵は維新の会ということですね。

 

 僕が参議院議員になった最大のきっかけは、松井さんとの裁判です。彼は「訴訟をする」という脅しをして口封じをしてきたし、実際に裁判を起こしてきた。その手法を僕はダメだとずっと言ってきたし、法律がなくても違法行為だと言ってきた。そのやり方は橋下さんから続いてきた維新の文化です。僕は維新的な文化を否定していますので僕自身がこだわらなくてどうするんだと思っています。

 もし訴えられなかったら維新が組織的にこんなにダメだというのがわかりませんでした。はっきり言って反社会団体と同じくらい逮捕者出しているのに、ほとんどの人が線で描けていません。不祥事を起こしてもマスコミが単発で事例を紹介し、その後を追わない。

 在阪マスコミが統制したから維新の不祥事が問われていないだけです。一般のルールから見たら維新はとんでもないですよ。ただ、皆がそういう絵を見えなくなっているんです。点でしか報じませんもん。所属議員が犯罪を犯しました。除名しましたで終わり。

 彼らが恫喝と融和の手口を使うのは、橋下徹(元大阪市長)さんがジャーナリストの岩上安身さんをスラップ訴訟法で訴えて勝ったという成功体験からです。他の件でも「法的手段で訴える」と言っておけとアドバイスしたからです。痕跡が残っているし、作法でやっていると思います。

 

 「訴えるぞ」と権力者が言えば、市民や個人は縮み上がって黙ってしまいます。マスコミにも同じようなことをやっているんです。彼らの行政手法はありとあらゆるところでつるし上げ、恫喝と融和という手口で実権を握っていくやり方です。それはあの3人(橋下徹氏・松井一郎大阪市長・吉村洋文大阪府知事)が作っているのは間違いありません。それを大阪はもちろん、全国で訴えていきたいです。

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篁五郎

たかむら ごろう

1973年神奈川県出身。小売業、販売業、サービス業と非正規で仕事を転々した後、フリーライターへ転身。西部邁の表現者塾ににて保守思想を学び、個人で勉強を続けている。現在、都内の医療法人と医療サイトをメインに芸能、スポーツ、プロレス、グルメ、マーケティングと雑多なジャンルで記事を執筆しつつ、鎌倉文学館館長・富岡幸一郎氏から文学者について話を聞く連載も手がけている。

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