水道橋博士が激白!「松井一郎と維新の会には屈しない」と語る理由 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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水道橋博士が激白!「松井一郎と維新の会には屈しない」と語る理由

■参議院議員選挙に向けた意気込み

 

 ちなみに、参議院に当選したら実現させたいのは「消費税廃止」「反スラップ訴訟法成立」「供託金の値下げ」「エンタメ業界の支援と保護」です。直接出馬する理由になった反スラップ訴訟法については、僕の顧問弁護士をしてもらっている米山さんに野党に立法してもらって「人権問題でタッグを組んでやってもらえませんか」と相談していたんです。だからこれは絶対にやりたい。

 自分が体験してみて、選挙の供託金の額を下げることもやりたい。れいわの長谷川初子さんとの対談で言ったのは女性の供託金を更に下げる。男性よりももっと安くする。何のためかといいますと、男性と女性の比率をなるべく諸外国並みにするためです。女性がもっと選挙に出やすい環境を作りたいんです。議員の数の男女の均等化、もう、これは何年経っても改善されていません。

 これは自民党にも提案できますしね。あと、経口避妊薬の問題もやりたいですね。僕は絶対にやるべきだと思っています

 侮辱罪の強化の件については反対。抑止する議連を作るしかないと思います。インボイスも法案が通過しますけど、そういうフリーの人や、裕福でなく生活の中で困っていることを一つひとつ解決するような方法を考えて、連帯し、そして法律に反映させたいですね。

 あとは権力の濫用を阻止して、権力を監視する一員でありたい。僕は自分が良識の府である参議院にふさわしい人格だとは思ってません。でも、僕は「芸能人」ではなく「芸能界に潜入したルポライター」だと自覚しています。だからルポライターを国会へ潜入させるためだと思って欲しいです。安倍政権からはじまった、今に続く政権の公文書の改ざんや、黒塗り、破棄を止めさせたい。

 僕は自分の生活を24時間、オープン化しています。twitterもそうだし、ブログも25年間続いています。3年前に入院した間は途絶えたけど、それ以外は全部、基本、起床から睡眠まで書いてあります。今はアメブロに移っていますけど1997年から現在まで全部保存してありますのでいつでも閲覧可能です。

 僕が選挙に出たらスキャンダルで潰れるかもしれないと思っている人がいますけど、どうぞいくらでも調べてください。以前から、女性蔑視発言とか炎上していますし、今、選挙に出るとなったら、止める人、反対する人も多い。友人も離れていきます。もちろん、育ちが「たけし軍団」なので、現在も過去も、あれもある、これもある、と思いますが、そこはもう全てに僕は謝っていくしかないです。

 「文春砲」基準で言えば、僕は結婚してからずっと基本モラリストです。デーブ・スペクターさんが「博士がコメンテーターで最強だ」と言っていたけどその通りです。出版社や大企業の接待漬けになったことがない。出会いや面会のときの飲み会、そこだけ。その後、銀座とか六本木とかに接待とか、飲みにもいかない。奢られたら、次は奢り返す自分ルールでやっています。タニマチもいない。ゴルフも麻雀も賭け事もやらない。浮気童貞だし。だからあとは、健康に気を付けて、テロリストに命を狙われないようにするくらいです。

 昔、有名人の選挙出馬へ批判的な発言をしたことで「ブーメランだ」と言われましたけど、発言を書いたブログは保存しているし、自分で何回も読み返しています。自分が一番わかってますから、そこもダメージもないです。文章を削除もしない。50万人のフォロワーに「どうぞ見てください」と見せられます。怖くないですよ。反対に僕みたいなタイプが松井さんは一番怖いと思います。粘り強く諦めませんから。僕が大嫌いな勝ち組、負け組で言えば、僕は「負けない」組です。諦めません。

 「政治家は芸人のやる仕事じゃない」という人にも、僕も以前はそう考えていました。政治家になりあがる、という言葉に対して、圧倒的に芸人の方が至上の仕事だとも思っていました。でも、始めて見ると、政治家はとても芸人的であることがわかります。法案作りは新ネタ作りと変わらないし、選挙は観客に受けるか、受けないか、を自分自身に負うことも同じです。もしもネタが、パフォーマンスが客=有権者に受けなかったら受かりません。

 例え、落ちても、それがネタになります。つまり受けます。芸人という職業に包括されるものが政治家なのだと思いましたね。

 あとね、僕はいつ死んでもいいと思っています。そういう人生観が僕の中にあるんです。そういうことを書いた文章もあります。『統合失調症の広場』(日本評論社)という統合失調症の患者さん、家族に向けた雑誌があって、縁があって寄稿していますけど、そこで「自死はいけない」ことを書いています。その思いに至るまでの出来事や心情が書いてありますので読んでみてください。

 自分はいつ死ぬのかわからない。だから最後にやれることをやろう。できることをやろう。国民の代理人を、カジュアルな言葉で「命懸け」でやる。政治家はそういう仕事だと思っています。

 

■インタビュー後の感想(篁五郎)

 水道橋博士の話を聞いていたら「覚悟をした人間はここまで目力が強くなるんだ」と感じました。目の奥に巨大な岩があって押しても引いても動かない。どっしりとしてテコでも動きそうにもない意志の強さと、弱い人へ寄り添いたいという義侠心を持ち合わせた人だと思います。原稿を執筆している現在、どこの選挙区で出馬するのかまだ決定していません(後に全国比例区に決定)。どこの選挙区であろうと、水道橋博士の戦いを見守りたいと思います。

 

 

文:篁五郎

 

◉水道橋博士

1962年8月18日生まれ。1987年に玉袋筋太郎と浅草キッドを結成。その後は多数のTVやラジオに出演し、人気を博す。2013年6月15日、当時レギュラー出演している『たかじんNOマネー〜人生は金時なり〜』で、生放送中にもかかわらず「今回で番組を降ろさせてもらいます」と途中降板したのが話題に。2022年には、松井一郎大阪市長からスラップ訴訟を起こされ、全面的に争う姿勢を見せている。今夏の参議院議員選挙に「反スラップ訴訟をつくる」「供託金をなくす」「消費税ゼロ」「エンタメ業界の支援と保護」を公約に掲げてれいわ新選組から出馬予定。

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篁五郎

たかむら ごろう

1973年神奈川県出身。小売業、販売業、サービス業と非正規で仕事を転々した後、フリーライターへ転身。西部邁の表現者塾ににて保守思想を学び、個人で勉強を続けている。現在、都内の医療法人と医療サイトをメインに芸能、スポーツ、プロレス、グルメ、マーケティングと雑多なジャンルで記事を執筆しつつ、鎌倉文学館館長・富岡幸一郎氏から文学者について話を聞く連載も手がけている。

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