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水道橋博士が激白!「松井一郎と維新の会には屈しない」と語る理由

水道橋博士は、松井一郎大阪市長から送られた訴状をいつも持ち歩いている。

■スラップ訴訟は許さない

 

 僕が、スラップ訴訟という言葉を知ったのは百田尚樹さんの『殉愛』(幻冬舎)が発売された後です。元々百田さんのスラップ訴訟を目撃していて、彼を批判していました。『殉愛』はノンフィクションと言っていましたけど、当時ネットの匿名掲示板でノンフィクションとして成立していないことや、やしきたかじんさんの後妻が経歴詐称していたのが明らかになりました。でも、あの本はマスコミに取り上げられて何十万部と売れたんですよ。

 ただ、ボロが次々に暴かれてしまったんです。そうしたら百田尚樹さんが掲示板を見て「ここに書き込んでいるアホんだらお前等全員訴える!」と言いだした。

 僕はそれを見て、百田さんに対して怒りが湧きましたよ。幻冬舎社長の見城徹さんにも、「百田さんの投稿はひどい」と何度も直訴をしたし、「今後のノンフィクションというジャンルのためにも見城さんと百田さんは連名で謝罪をするべき」とずっと言ってきました。だってそうでしょ? 脅した上で、「法的措置を取ります。裁判所で会いましょう」なんて言われたら、単なる一般人の読者は普通の人だし、多くは女性でしたから、それは萎縮しますよ。恐怖に駆られて、アカウントを削除する人もつぎつぎと出ていました。

 だから松井一郎さんは僕のツイートをリツイートした人も訴えると言ったのですけど、怖いと思っている人がいるはずです。動画を作った金子さんも不安だとツイートしています。

 そんな公人や権力者が法を濫用して一市民を脅すなんて許せませんよ。

 松井さんは今までにも「法的措置を取る」とよく言っていたんです。これは何例もtwitter上に残っています。言うだけ言って実際に訴えないケースがたくさんあります。だから脊髄反射的に書いているんでしょうね。恐らく岩上安身さんと橋下さんの訴訟で、リツイートだけでも橋下さんは勝訴していますから。だからその成功体験に、味を占めて「そんなの法的措置を取りますといえばいいんだよ」とアドバイスされていると思っています。

 本当は僕のこともスルーしたかったと思いますよ。でも、及川健二さんに会見で質問されたり、僕からtwitterで挑発されたり、僕が以前、松井さんと裁判したこともある米山隆一さん(元新潟県知事・現衆議院議員)を顧問弁護士にして、逆訴訟の準備もしていたので、キレてしまって意地になったんじゃないかな。

 僕は反訴に対する事前交渉で、4000人の無垢な怯える市民の人質を解放し、以降、訴えないと約束をしてくれるのなら、反訴は下げても良いと思っていました。一対一で法廷で争うのなら望むところなので。

 松井さんが会見で「私人として許せない。私にも子供がいる」と言ったようですけど、僕にも未成年の子供が3人いますよ。公人が「私に子供がいるから私人として訴える」となると、僕は最初から私人ですよ。公人ではなく私人です。そういう言葉の定義もユルユルなんですね。

 僕は、もう何十年も自分が「みなし公人」(芸能人はみなし公人扱いをされる)だと思って生活をしていましたけどね。公人が「俺は私人だ」とバカなことを言いながら裁判時だけ私人に降りてきたんです。そんな言い草で殴ってきたら殴り返すに決まっているじゃないですか。なんで俺が子供のいる前で殴られたままでいなきゃいけないんだ! 立ち上がるのが当たり前ですよ。

 あともう一ついえば、松井一郎さんのスラップ訴訟の標的にされた方がいて、彼女はボクに実情を打ち明けてくれています。彼女は母子家庭で生活保護を受けています。

その方は、裁判を維持するお金もなくて、弁護士に和解条件を出されて、数百万のお金を毎月分割で支払っています。松井さんは訴えただけで、あとは知らん顔です。すべて弁護士任せにして、彼女本人にも、彼女の赤貧な暮らしぶりにも一度も目をくれることもない。相手が名誉毀損したら機械的に訴えて、あとは知らんぷり。お前等、権力者がやっていることはなんなんだ!って気持ちです。こんなマネをするなんて、ふざけるな!という怒りしかありません。

「義を見てせざるは勇なきなり」心からそう思って立ち上がっています。

 

■維新の会とは徹底的に戦う

 

 松井一郎さんから「訴える」と言われたのがきっかけで彼と維新を徹底的に調べたけど、政治家としても、長年の施政者の劣化版というのか、本当にひどいですね。

 僕が驚いたのは、オミクロン株の感染者を入力する機械と業者に頼むときの顛末です。随意契約で領収書も契約書もなし。口約束のみ。あり得ない。そんなの許されるなら何でもできますよ。しかもそれで1億円。契約書もない随意契約があったのはわかっているのに、なんでマスコミも市議会も、もっと追求しないんだ、と。どこの国もどこの市町村も完璧にアウトですよ。

 動画にあった通天閣の電飾とかの疑惑を僕は「電飾決済」と呼んでいます。大阪市の電飾決済の開示請求をしてほしいですね。twitterに開示請求の鬼と呼ばれているWADAさんという方がいますので、彼にお願いしています。

 なんで随意契約で、松井一郎さんの一族が経営している会社に依頼したのかを、やましくないなら答えられるはずですからね。裁判の打ち合わせで米山さん(水道橋博士の顧問弁護士)から「それは質問されないから意味ない」と言われましたけど、出していないカードはいくらでもありますよ。

 僕ね、「仁義なき戦い」で「まだ弾は残っとるがよ」というセリフがあるんですけど、この台詞を言いたいですね。「追われる者より追う者の方が強いんじゃ」も言いたい。松井一郎さんと維新の会を徹底的に追い詰めたいですね。

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篁五郎

たかむら ごろう

1973年神奈川県出身。小売業、販売業、サービス業と非正規で仕事を転々した後、フリーライターへ転身。西部邁の表現者塾ににて保守思想を学び、個人で勉強を続けている。現在、都内の医療法人と医療サイトをメインに芸能、スポーツ、プロレス、グルメ、マーケティングと雑多なジャンルで記事を執筆しつつ、鎌倉文学館館長・富岡幸一郎氏から文学者について話を聞く連載も手がけている。

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