スウェーデン方式はどうなったのか? 絶賛した論者の恥ずかしい姿【篁五郎】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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スウェーデン方式はどうなったのか? 絶賛した論者の恥ずかしい姿【篁五郎】

 この小林氏の発言は半分ウソである。先述したようにスウェーデンは当初、規制をできるだけしないやり方できたが、明らかに失敗をしてしまい方針を転換。ロックダウンまでいかないものの可能な限り厳しい制限をして乗り切ってきたのである。これは小林氏が情報をアップデートさせていないのか誤誘導をしているのかどちらかだとしかいえない。

 もし誤認誘導を狙っているのならば悪質である。

 そして木村盛世氏はスウェーデン方式には一切触れる事なく尾身会長や西浦教授を「ゼロコロナという病に取り付かれている」と藤井教授と一緒に非難をしている。

 ところが尾身会長は「繰り返しますが、感染者数をゼロにする、ということは無理です。感染者を完全にゼロにする、ということはリアリティに反する。そして、リアリティに基づかない判断は必ず破綻します」 と発言しており、「ゼロコロナ」とやらを明確に否定している。ところが藤井教授は「「誰もゼロコロナなんて言ってない」という主張がありますが仮にゼロコロナと言って無くても言動がゼロコロナの方はホント多数」と尾身会長の発言を無視して非難を続けている。

 その前に「コロナのワクチンなんていらない」とツイッターで発言したのにワクチン接種を申し込んだり、「ゼロコロナ」批判をしながら自分の提言では「感染リスクをゼロ!」と強調したりするその場限りの発言を反省するほうが先だとだけ言っておこう。

 

文:篁五郎

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篁五郎

たかむら ごろう

1973年神奈川県出身。小売業、販売業、サービス業と非正規で仕事を転々した後、フリーライターへ転身。西部邁の表現者塾ににて保守思想を学び、個人で勉強を続けている。現在、都内の医療法人と医療サイトをメインに芸能、スポーツ、プロレス、グルメ、マーケティングと雑多なジャンルで記事を執筆しつつ、鎌倉文学館館長・富岡幸一郎氏から文学者について話を聞く連載も手がけている。

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