森永卓郎先生が教えます!お金がなくても楽しい「老後生活術」 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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森永卓郎先生が教えます!お金がなくても楽しい「老後生活術」

月に10万あれば十分に暮らせる!

■時間を有効活用して自分らしい生き方を発見しよう

 森永さんが薦める「お金を使わず定年後を楽しむコツ」その1は、なんといっても「住む場所」の選択。東京、大阪などの大都市中心部から数十~百キロ程度離れた郊外なら、生活費はぐっと安くなる。一方で交通の便はいいから、いつでも中心市街地に出かけられるし、田舎特有の人間関係の煩わしさも少ない。まさにいいとこ取りだ。

 特に今、都市部の賃貸住宅に暮らし、家賃を支払っているという人なら、老後を迎える前に家を買っておいたほうがいいと森永さんは言う。家賃負担が年金生活を圧迫するからだ。そこで暗澹たる気持ちになった賃貸住宅派の人にも朗報がある。

これからは家が余る時代。10年、20年先は住宅価格が暴落します。郊外に行けば、おそらく軽自動車を購入する感覚で、家が買えるようになるので、心配する必要はないですよ。定年後の一番いいところは、会社にしばられる必要がないこと。通勤しなくていいのだから、最寄り駅からバス便を使う場所でもOK。僕も平日は都心の事務所に寝泊まりしますが、週末は埼玉県所沢市の自宅に帰ります。もう四半世紀以上住んでいますが、自然が豊かで空気もきれい。気分爽快ですよ」

 日々の生活費で住宅の次に主要項目といえば食費だ。「お金を使わず定年後を楽しむコツ」その2は「自分で食べ物を作る」ことだと森永さんは言う。

「僕は2年前から畑を、今年から田んぼを始めました。野菜は20種類近く作ったので、自分たちで食べる分くらいはほぼ自給できます。郊外に住めば、十分な庭が確保できるので、自宅の庭先で畑をやってもいいですね。今、うちの庭には大根が大量に植わっていて、奥さんが切り干し大根をせっせと作って干していますよ」

 まさに郊外暮らしはいいことずくめだが、唯一心配なのが健康だ。「お金を使わず定年後を楽しむコツ」その3は「体づくり」だと森永さんは言う。

老化は足から来るので、絶対に足は鍛えた方がいい。ジムで筋トレもいいですが、畑や田んぼで働くと、もう十分なくらい体を鍛えられます。僕は毎週、中腰で田畑の草むしりして、ものすごく足腰を鍛えることができました」

 郊外暮らしで出費を抑えて、体力もアップ。これらのコツを実践すれば定年後の不安はかなり解消できるはずだ。

[お金を使わず定年後を楽しむコツ]

● 物価の安い郊外で暮らす
● 畑仕事(家庭菜園)を楽しむ
● 運動はとても大事、体を動かす

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森永 卓郎

もりなが たくろう

経済アナリスト

1957年生まれ、東京都出身。東京大学経済学部卒業。三和総合研究所(現・三菱UFJリサーチ&コンサルティング)などを経て、獨協大学教授。『年収300万円台を生き抜く経済学』(知恵の森文庫)、『ビンボーでも楽しい定年後』(中公新書ラクレ)など著書多数。


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