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花のお江戸で戦国めぐり①松平家忠展

季節と時節でつづる戦国おりおり第399回

 

先だって、仕事で東京へ出向きました。結構合間々々に余裕があったので、こんなときはどうしますか?そう、戦国ファンなら寸暇を惜しんで関係先を回るのです!

 というわけで、東急田園都市線に乗って駒沢大学駅へ。地上に出てテコテコとしばらく歩くと、南が駒澤大。

 

 構内を進んで右方に、禅文化歴史博物館があります。

 

 ここでは、11月13日まで企画展「家康を支えた一門 松平家忠とその時代 ~『家忠日記』と本光寺~」を開催しているのです。

 

  徳川家康の家臣として主に土木分野で活躍し、関ヶ原の戦いに先立つ伏見城攻防戦で玉砕した家忠。その有名な日記『家忠日記』を所蔵する駒澤大学で、戦国史研究の第一人者のひとり、久保田昌希文学部教授が監修・指導をおこなった展示です。

  翻刻された刊行本はあるのですが、やはり自筆原本の存在感は凄い!特に刊本ではよく分からない修正箇所や補足箇所なんかも、原本ではすごく明確に把握できて、「あぁこれはこういうことだったんだ」と目からウロコが何枚も落ちたりしました。

  来年には久保田教授監修による新版の『家忠日記』が出る予定ということなので、そのあたりが反映されたものだと素晴らしいです。予約必須ですね。

 ちなみに、当日は図録はまだ完成していなかったのですが、申し込み用紙に記入してお願いすると後日こんな立派なものをお送りいただきました。しかも本体のみならず送料まで無料!駒大さんに感謝です。

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橋場 日月

はしば あきら

はしば・あきら/大阪府出身。古文書などの史料を駆使した独自のアプローチで、新たな史観を浮き彫りにする研究家兼作家。主な著作に『新説桶狭間合戦』(学研)、『地形で読み解く「真田三代」最強の秘密』(朝日新書)、『大判ビジュアル図解 大迫力!写真と絵でわかる日本史』(西東社)など。


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