少子高齢化や地方における人口減少などの理由で、放置空き家の増加が社会問題となっていて、平成30年の「住宅・土地統計調査」(総務省調べ)によると全国における空き家は846万戸で、前回調査の平成25年に比べ26万戸(3.2%)の増加。地方に比べて首都圏は空き家率が相対的に低いが、東京23区内でも空き家が増えている。

 放置空き家の中で特に問題なのが破損があったり、腐朽しているもの。いわゆる“ボロ空き家”で、地震などの災害で倒壊の恐れがあるからだ。

 そもそも空き家問題が注目を集めたのが、東日本大震災を機に防災対策としての側面からだった。

 東京23区内の腐朽・破損ありの空き家数は、多い順に足立区1790軒、板橋区1210軒、練馬区1170軒で、足立区が突出している。

 このことを知ったのは、このツイートがきっかけ。

 

 全宅ツイのグル @emoyino 

【東京23区でも空き家問題】なんぼ安くても1000万くらいはするやん。貸したら月に5万円はするやん。東京のお家やったら。なんで売らんの? なんで貸さんの? 新築マンションの平均坪単価は史上最高値を更新する中、日本全国の空き家数は増加の一途を辿っている。 #クソ物件オブザイヤー  ”

 これは、不動産業界最大のツイッター集団、業界の裏事情から社会風刺まで、歯に衣着せぬ発言で話題となっている全宅ツイ。彼らが運営するクソ物件オブザイヤーでのつぶやきだ。

 この案件も、少子・高齢化の波にさらされている日本の今後の世界を象徴している事案なのかもしれない。

 なぜ、都心でボロ空き家問題が多発しているのだろう?

 現地足立区へ急行した! もちろんそこには理由があって、地元の不動産業者は次のように説明する。

東京23区でボロ空き家が一番多いのが足立区 。その訳は?

ドス黒い怨念のような負のオーラが漂う。


 「足立区は、高齢者がひとりで暮らす古い木造一戸建ての住宅が多いんです。その上、入り組んだ細い路地に建っているため、取り壊しが困難。なので、住人が亡くなっても取り壊しせずに、そのまま放置されてしまいがち。特に北千住界隈は、放置空き家をよく目にしますよ」

足立区の放置空き家は路地に建っているので、再 建築不可の建物が多いことが問題の要因だ。

 

 北千住といえば、ターミナル駅である北千住駅を中心にいただく足立区随一の繁華街。マルイや商店街が立地する駅西口はもちろん、最近は東口も東京電機大学が千代田区神田から移転してきたため、賑わいを見せている。

 北千住駅西口を出ると、立体化された駅前にマルイがそびえ立つ。都心のターミナル駅と比べても、遜色ない賑わいだ。そして、駅正面の道路と交差する道路沿いにあるのが宿場町通り商店街。下町の風情が漂う昔ながらの商店街で、脇にはやっと人が通れるような細い路地がいくつもある。

  「それでも最近は区画整理が進んで、路地が少なくなったので、空き家も減ったよね。以前は廃屋がすごく多くて火事になったら恐いねって、よく話していたものですよ。でも、国道を越えると、やっぱり空き家が多いよ」と話すのは、商店街で衣料品を営むオバチャン。

 宿場町通りから200m先に、国道4号線の日光街道が平行して走る。駅前は洗練された都会的な雰囲気だが、地元民によると国道の向こう側は従来の足立区のイメージ通りのエリアなのだそう。要は“ガラが悪い”ということだ。