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明智光秀像、降臨!

季節と時節でつづる戦国おりおり第380回

 今月3日、京都府亀岡市では毎年恒例の「光秀まつり」がおこなわれました。

 今年の話題は何といっても来年に迫ったNHK大河ドラマ「麒麟がくる」で明智光秀が主役として採り上げられるということで、光秀が築いた亀山城跡(現・大本本部)のある亀岡は大盛り上がり。まつりの武者行列には明智光秀の叔父で光秀を保護し育てたという叔父・明智光安を演じる西村まさ彦さんも参加。

 行列のゴールとなる南郷公園では、新たに光秀像も建立され、披露されていました。

 

 いかがですか、この凛とした気品あふれる光秀さんは。

 台座の地面には明智氏の水色桔梗があしらわれていますね。烏帽子に素襖(すおう)、短袴という装いは室町幕府家臣というキャリアを持ち教養も高かった光秀さんに、実にふさわしい。下に来ている小袖の模様が笹の葉らしいこと、それに素襖の帯のあたりに入っている横線模様を見ますと、岸和田・本徳寺さん所蔵の有名な伝光秀肖像画を参考にしているのかとも思いますが、あの画の光秀さんは長袴をはいているような。さてそのあたりはどうなんでしょう。

 それはともかくも、新しく登場した光秀像のレポでした。

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橋場 日月

はしば あきら

はしば・あきら/大阪府出身。古文書などの史料を駆使した独自のアプローチで、新たな史観を浮き彫りにする研究家兼作家。主な著作に『新説桶狭間合戦』(学研)、『地形で読み解く「真田三代」最強の秘密』(朝日新書)、『大判ビジュアル図解 大迫力!写真と絵でわかる日本史』(西東社)など。


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