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上原浩治に聞く Q.17 なぜ自主トレをひとりで行うのですか?

自主トレを最少人数で行なう。一匹狼でも楽しくやりたくないわけでもなく、ここにも上原投手流の哲学があります。

選手はつねにひとりである

――前回、自主トレの紹介をさせてもらいました。自主トレというと仲の良い選手や師弟関係のある選手が集ってやるイメージがあるのですが、上原さんはなぜひとりで行うのですか?

淡々とトレーニングをこなしていく上原投手。かつてトレーニングに同行したスタッフがブーメラン走だけでギブアップしたこともあったそう。

ずっとひとりというわけではないですよ。3年前から、小川(泰弘/ヤクルト・スワローズ)と一緒にやっています。それでも少ない方ですかね。

人数が多い方がいろんな練習ができるとか、楽しくすることもできるというようなメリットはあると思いますけど、僕には自分のペースでやりたいようにやることが合っている。

ただ、メジャーに関して言えば自主トレを集まってする選手はいないですよ。

――そうなんですか?

はい。イチローさんとか青木宣親(シアトル・マリナーズ)もそうですよね。基本的にはひとりでやるのが自主トレだと思います。

――なるほど。実際、ひとりでやるのが合っているというのはなぜでしょうか?

うーん、やっぱり僕らの本番である試合というのは、つねにひとりだからじゃないですかね。もちろん投手の場合は、キャッチャーがいて、後ろには7人の野手がいてくれた状態で投げるわけですけど、彼らは直接的にはバッターと勝負できないじゃないですか。

それは結局、試合ではだれも助けてくれないということなんだと思うんですよ。これはバッターから見ても同じですよね。バッターボックスではだれも助けることができない。

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上原 浩治

うえはら こうじ

1975年4月3日生まれ。東海大仰星高校時代は、外野手兼控え投手。1年の浪人後、大阪体育大学に入学し、当時敵なしといわれたキューバ打線を封じ込めるなど投手として注目を集める。1998年にドラフト1位で読売ジャイアンツに入団。1年目から20勝4敗の好成績を残し、新人王と沢村賞をはじめ最多勝・最優秀防御率・最多奪三振・最高勝率などタイトルを総なめにする。以降、怪我などもありながらジャイアンツのエースとして活躍。2009年に海外FA権を行使しボルチモア・オリオールズに入団。さまざまなポジションを渡り歩きながら着実に実績を重ね、2013年にはテキサス・レンジャーズからボストン・レッドソックスに移籍。シーズン途中からクローザーとなり、リーグチャンピオンシリーズMVPを獲得するなどワールドシリーズチャンピオンに貢献した。現在もボストン・レッドソックスに欠かせない投手として活躍する。



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