定時制夜間部の高校生らが考案したアイデアの実現に向けた #健康まちづくりプロジェクト が「ちばコラボ大賞 千葉県知事賞」を受賞!
地元企業、佐倉市、市民と連携した、夜の通学路を「楽しく歩けて健康になる道」に変えるプロジェクト。一般社団法人Spiceが佐倉南高校「総合的な探究の時間」に地域コーディネーターとして参画。

一般社団法人Spice(代表理事:郡司日奈乃・小牧瞳、千葉市中央区)は、規模の大小問わずアクションを起こせる市民を増やしたいという理念のもと、千葉県立佐倉南高校定時制夜間部の生徒たちと共に、2023年10月から「健康まちづくりプロジェクト」に取り組んでいます。この度、地元企業(岩渕薬品株式会社他)、佐倉市との連携が評価され、「ちばコラボ大賞(千葉県知事賞)」を受賞しました。23事例の応募のうち、上位3事例に選ばれました。
ちばコラボ大賞(千葉県知事賞)
https://www.pref.chiba.lg.jp/kkbunka/press/2025/r7hyousyousiki.html
Spiceは地域コーディネーターとして、佐倉南高校定時制夜間部の教員の方々とともに授業を構想し、地域のさまざまセクターを巻き込むための調整を行うほか、ゲスト講師として授業に参加しました。
今回の探究学習を設計するにあたり、生徒たちに率直に「あなたは健康だと思いますか?」と教員がたずねると、多くの生徒が「自分は健康ではない」と感じていることがわかりました。その背景には、働きながら学ぶという生活スタイルがもたらす身体的疲労や精神的な緊張、さらには日常生活や人間関係、将来への不安、生きづらさ、社会的孤立感といった心理的・社会的要因が複雑に絡み合っていることが見えてきました。
健康の定義を捉え直しながら、「社会との接点」を模索する探究学習
「健康」という概念を、単に身体的な健康にとどまらず、「心の健康」との両面から捉える必要があるという仮説に立って取り組みを進めることで、特に、貧困や困難な家庭環境といった社会的背景の状況で暮らす生徒にとって、「健康」の定義を更新し自分なりの健康を考えるきっかけを提供できるかもしれないと考えました。
「社会人」としての意識を持ちづらいアルバイトの経験からでもない。また、一方で授業用に加工された「お試しの社会」でもない。私たちが暮らす本当の「社会」は、「自分たちのアイデアや発言で動かせる可能性があること」を伝えたい。そうした気持ちに地域の大人たちが共感し、社会へと生徒がつながるきっかけへとつながりました。
2023年10月から取り組んだ授業の中で、生徒と共に考えてくれたのは、佐倉とその周辺の地域の「健康」について考えている岩渕薬品(株)の社員のみなさんです。生徒のアイデアを形にするためにともに考える時間をとってくださいました。2024年5月には、自分たちのアイデア「Walkableな道」(歩いていると楽しくなる道)を実現するために、佐倉市の職員のお二人にプレゼンする機会をいただきました。佐倉市の職員さんからは「実現可能性が高いところからやっていきましょう!」とのお返事があり、具体的な道のデザインについて考えを進めていくようになりました。



障害者が障害者じゃなくなる道をつくる
2024年12月には、パラリンピアンでもあり現在は千葉県教育委員の花岡伸和さん、岩渕薬品株式会社の田中部長が来校。またSpiceの代表郡司も外部講師として授業を行いました。
花岡伸和さんより、「みんながやろうとしていることは、障害者が障害者じゃなくなる道をつくるということなんだよ」とのお言葉も授業のなかでお話しくださいました。

学校前の暗い道が歩いていると楽しくなる「Walkableな道」に

今回、このプロジェクトで使用したのが株式会社humorousが開発した蓄光パネル「ナイトコンシェルジュ( https://humorous.jp/nightconcierge )」です。日中の光をパネルが吸収することで、暗闇のなかでほんのりと光が輝くパネルです。

生徒が考案したアイデアは、このパネルを佐倉南高校の前の道に設置することで、「歩いていると楽しくなる道」を実現するためのステップに移っていきます。

このアイディアを実現するために、一般社団法人Spiceがクラウドファンディング実施事務局として、2024年10月16日よりクラウドファンディングを開始いたしました。合計で75名の方々より、目標金額の185%である927,000円を達成しております。
工夫を凝らしながら設置箇所とデザインを検討
2025年1月の最終デザインの検討と決定の授業では、実際に蓄光パネルを設置する距離を測り実際に歩く人たちのことを想像しながら、設置箇所の検討を行い、工夫をこらしながら設置する場所を決めました。21:00からの放課後の時間を使い、約14日かけて設置作業を実施しております。


生徒が中心となって進めた夜道のお披露目会イベント
そして2025年5月22日、夜道のお披露目会を実施。クラウドファンディングでご支援をいただいた方々、協賛をいただいた地元企業のみなさま、佐倉市長をお招きしイベントを開催。このイベントの立ち上げから実施までのプロセスは生徒が中心となり取り組みました。

定時制高校には、社会や人との関わりに苦手意識を抱いてきた生徒も少なくありません。そうした生徒たちも、自分たちだからこそ考えられることに向き合い、自分たちの意見を尊重してくれる地元企業や大人と出会うことで、社会との関わりに対する苦手意識や傷つきを少しずつ回復していきます。こうした経験を重ねるなかで、自らが学び、考え、取り組んできたことに誇りを持てるようになっていきました。
本取り組みは、生徒たちが「社会に素手で触れる」という営みです。それは生徒たち自身の成長にとど
まらず、当初は想像もできなかった価値を地域にもたらすことにもつながりました。
岩渕薬品株式会社
人々が無理せず自然に健康になるための方法について、高校生との対話を通じて、柔軟で新鮮な発想に大いに刺激を受けました。さらに、仕事やプロジェクトを推進する上では、関わるすべての人が「楽しさ」や「ワクワク感」を共有できることが成功の鍵であると改めて実感しました。加えて、地域の人々が持つ温かさやエネルギーに触れ、地域との協働が企業活動に新たな価値を生む可能性を強く感じました。
佐倉市役所
佐倉市と佐倉南高等学校をはじめとした市内5校の県立高等学校等は、令和6年(2024年)2月に締結した包括連携協定に基づき、市制施行70周年に関する様々な記念事業を展開してきました。
市としては、持続可能な地域社会の実現に向け、将来を担う若い世代がまちづくりに参画する機会をつくることが重要であると考えています。今回の佐倉南高等学校定時制夜間部の皆さんの取組みは、試行錯誤しながらも、自分たちが考え抜いた提案により、ほんの少しかもしれませんが、まちは変えられるのだと感じていただけたものと思います。
また、本市といたしましても、今回の取組みに対して、複数の部署が協力させていただいていますが、若い世代の意見をまちづくりに反映していくための土壌が少しずつ醸成されていることを実感できる機会となりました。
一般社団法人Spice
本プロジェクトにおいて、一般社団法人Spiceは、地域コーディネーターとして地元企業や行政との橋渡し役を担いました。特に、地域の多様なステークホルダーをつなぎ、「この場所で生徒たちが向き合っている現実」を地域全体の課題として捉えてもらえるよう、共感を生む関係構築に尽力しました。
また、プロジェクト推進にあたっては、クラウドファンディングによる資金調達をはじめ、関係機関との調整、広報活動、外部連携の仕組みづくりなど、多岐にわたる実務的支援を担い、これらの活動を通じて、生徒たちが「自分たちで物事を動かす」という体験を持てるよう後押しすることができました。
生徒の可能性を信じ、ゆっくりと向き合いながら、プロジェクトの伴走者として「大人ができることを実行する」ことは、我々にとっても大きな挑戦であり、結果的に組織としての実行力や柔軟性の強化につながりました。学校や地域と共に“前に進める構造”をつくることの意義を、実感をもって共有できたことは、Spiceにとっても大きな成果です。
《 クラウドファンディングページ 》
・定時制高校生が挑戦! 夜の通学路に光を灯そう。 楽しく歩けて健康になる道をつくる
https://camp-fire.jp/projects/798305/view
《 活動報告 》
・【健康まちづくりプロジェクト】お披露目イベントを開催いたしました@佐倉南高校
https://spice-edu.org/sakuraminami/
・【ご報告】一般財団法人三菱みらい育成財団の2025年度助成事業に採択されました
https://spice-edu.org/sakuraminami2025/

一般社団法人Spice
2023年4月、教育学を専門とする千葉大学大学院の学生2名が千葉市にて創業した一般社団法人。“すべての人々が生きやすい社会を実現すること” をミッションに掲げ、教育にスパイスを投じる存在を目指して、活動を行っています。
設立:2023年4月28日
代表:代表理事 郡司日奈乃、小牧瞳
住所:千葉県千葉市中央区中央2丁目5-1 千葉中央ツインビル2号館 7階
事業内容:社会を形成する市民として必要な知識・スキルを獲得するための教育プログラムの開発・提供、こども若者のサードプレイス拠点事業を提供
HP:https://spice-edu.org/
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一般社団法人Spice(代表理事:郡司日奈乃・小牧瞳、千葉市中央区)は、規模の大小問わずアクションを起こせる市民を増やしたいという理念のもと、千葉県立佐倉南高校定時制夜間部の生徒たちと共に、2023年10月から「健康まちづくりプロジェクト」に取り組んでいます。この度、地元企業(岩渕薬品株式会社他)、佐倉市との連携が評価され、「ちばコラボ大賞(千葉県知事賞)」を受賞しました。23事例の応募のうち、上位3事例に選ばれました。
ちばコラボ大賞(千葉県知事賞)
https://www.pref.chiba.lg.jp/kkbunka/press/2025/r7hyousyousiki.html
Spiceは地域コーディネーターとして、佐倉南高校定時制夜間部の教員の方々とともに授業を構想し、地域のさまざまセクターを巻き込むための調整を行うほか、ゲスト講師として授業に参加しました。
「健康まちづくりプロジェクト」活動に関する思い
さまざまな事情や環境にいる定時制夜間部の生徒たち今回の探究学習を設計するにあたり、生徒たちに率直に「あなたは健康だと思いますか?」と教員がたずねると、多くの生徒が「自分は健康ではない」と感じていることがわかりました。その背景には、働きながら学ぶという生活スタイルがもたらす身体的疲労や精神的な緊張、さらには日常生活や人間関係、将来への不安、生きづらさ、社会的孤立感といった心理的・社会的要因が複雑に絡み合っていることが見えてきました。
健康の定義を捉え直しながら、「社会との接点」を模索する探究学習
「健康」という概念を、単に身体的な健康にとどまらず、「心の健康」との両面から捉える必要があるという仮説に立って取り組みを進めることで、特に、貧困や困難な家庭環境といった社会的背景の状況で暮らす生徒にとって、「健康」の定義を更新し自分なりの健康を考えるきっかけを提供できるかもしれないと考えました。
「社会人」としての意識を持ちづらいアルバイトの経験からでもない。また、一方で授業用に加工された「お試しの社会」でもない。私たちが暮らす本当の「社会」は、「自分たちのアイデアや発言で動かせる可能性があること」を伝えたい。そうした気持ちに地域の大人たちが共感し、社会へと生徒がつながるきっかけへとつながりました。
「健康まちづくりプロジェクト」のいままで
歩いていると楽しくなる「Walkableな道」の実現をめざして2023年10月から取り組んだ授業の中で、生徒と共に考えてくれたのは、佐倉とその周辺の地域の「健康」について考えている岩渕薬品(株)の社員のみなさんです。生徒のアイデアを形にするためにともに考える時間をとってくださいました。2024年5月には、自分たちのアイデア「Walkableな道」(歩いていると楽しくなる道)を実現するために、佐倉市の職員のお二人にプレゼンする機会をいただきました。佐倉市の職員さんからは「実現可能性が高いところからやっていきましょう!」とのお返事があり、具体的な道のデザインについて考えを進めていくようになりました。



障害者が障害者じゃなくなる道をつくる
2024年12月には、パラリンピアンでもあり現在は千葉県教育委員の花岡伸和さん、岩渕薬品株式会社の田中部長が来校。またSpiceの代表郡司も外部講師として授業を行いました。
花岡伸和さんより、「みんながやろうとしていることは、障害者が障害者じゃなくなる道をつくるということなんだよ」とのお言葉も授業のなかでお話しくださいました。

学校前の暗い道が歩いていると楽しくなる「Walkableな道」に

今回、このプロジェクトで使用したのが株式会社humorousが開発した蓄光パネル「ナイトコンシェルジュ( https://humorous.jp/nightconcierge )」です。日中の光をパネルが吸収することで、暗闇のなかでほんのりと光が輝くパネルです。

生徒が考案したアイデアは、このパネルを佐倉南高校の前の道に設置することで、「歩いていると楽しくなる道」を実現するためのステップに移っていきます。

このアイディアを実現するために、一般社団法人Spiceがクラウドファンディング実施事務局として、2024年10月16日よりクラウドファンディングを開始いたしました。合計で75名の方々より、目標金額の185%である927,000円を達成しております。
工夫を凝らしながら設置箇所とデザインを検討
2025年1月の最終デザインの検討と決定の授業では、実際に蓄光パネルを設置する距離を測り実際に歩く人たちのことを想像しながら、設置箇所の検討を行い、工夫をこらしながら設置する場所を決めました。21:00からの放課後の時間を使い、約14日かけて設置作業を実施しております。


生徒が中心となって進めた夜道のお披露目会イベント
そして2025年5月22日、夜道のお披露目会を実施。クラウドファンディングでご支援をいただいた方々、協賛をいただいた地元企業のみなさま、佐倉市長をお招きしイベントを開催。このイベントの立ち上げから実施までのプロセスは生徒が中心となり取り組みました。

本プロジェクトに関わった方々からのコメント
千葉県立佐倉南高等学校定時制夜間部定時制高校には、社会や人との関わりに苦手意識を抱いてきた生徒も少なくありません。そうした生徒たちも、自分たちだからこそ考えられることに向き合い、自分たちの意見を尊重してくれる地元企業や大人と出会うことで、社会との関わりに対する苦手意識や傷つきを少しずつ回復していきます。こうした経験を重ねるなかで、自らが学び、考え、取り組んできたことに誇りを持てるようになっていきました。
本取り組みは、生徒たちが「社会に素手で触れる」という営みです。それは生徒たち自身の成長にとど
まらず、当初は想像もできなかった価値を地域にもたらすことにもつながりました。
岩渕薬品株式会社
人々が無理せず自然に健康になるための方法について、高校生との対話を通じて、柔軟で新鮮な発想に大いに刺激を受けました。さらに、仕事やプロジェクトを推進する上では、関わるすべての人が「楽しさ」や「ワクワク感」を共有できることが成功の鍵であると改めて実感しました。加えて、地域の人々が持つ温かさやエネルギーに触れ、地域との協働が企業活動に新たな価値を生む可能性を強く感じました。
佐倉市役所
佐倉市と佐倉南高等学校をはじめとした市内5校の県立高等学校等は、令和6年(2024年)2月に締結した包括連携協定に基づき、市制施行70周年に関する様々な記念事業を展開してきました。
市としては、持続可能な地域社会の実現に向け、将来を担う若い世代がまちづくりに参画する機会をつくることが重要であると考えています。今回の佐倉南高等学校定時制夜間部の皆さんの取組みは、試行錯誤しながらも、自分たちが考え抜いた提案により、ほんの少しかもしれませんが、まちは変えられるのだと感じていただけたものと思います。
また、本市といたしましても、今回の取組みに対して、複数の部署が協力させていただいていますが、若い世代の意見をまちづくりに反映していくための土壌が少しずつ醸成されていることを実感できる機会となりました。
一般社団法人Spice
本プロジェクトにおいて、一般社団法人Spiceは、地域コーディネーターとして地元企業や行政との橋渡し役を担いました。特に、地域の多様なステークホルダーをつなぎ、「この場所で生徒たちが向き合っている現実」を地域全体の課題として捉えてもらえるよう、共感を生む関係構築に尽力しました。
また、プロジェクト推進にあたっては、クラウドファンディングによる資金調達をはじめ、関係機関との調整、広報活動、外部連携の仕組みづくりなど、多岐にわたる実務的支援を担い、これらの活動を通じて、生徒たちが「自分たちで物事を動かす」という体験を持てるよう後押しすることができました。
生徒の可能性を信じ、ゆっくりと向き合いながら、プロジェクトの伴走者として「大人ができることを実行する」ことは、我々にとっても大きな挑戦であり、結果的に組織としての実行力や柔軟性の強化につながりました。学校や地域と共に“前に進める構造”をつくることの意義を、実感をもって共有できたことは、Spiceにとっても大きな成果です。
プロジェクトの歩みについて
本プロジェクトの取り組みについての記事は、以下のページよりご覧いただくことが可能です。健康まちづくりプロジェクトは、現在でも前に進んでおります。新しい取り組みや最新の情報は以下の通り掲載しております。《 クラウドファンディングページ 》
・定時制高校生が挑戦! 夜の通学路に光を灯そう。 楽しく歩けて健康になる道をつくる
https://camp-fire.jp/projects/798305/view
《 活動報告 》
・【健康まちづくりプロジェクト】お披露目イベントを開催いたしました@佐倉南高校
https://spice-edu.org/sakuraminami/
・【ご報告】一般財団法人三菱みらい育成財団の2025年度助成事業に採択されました
https://spice-edu.org/sakuraminami2025/
団体概要

一般社団法人Spice
2023年4月、教育学を専門とする千葉大学大学院の学生2名が千葉市にて創業した一般社団法人。“すべての人々が生きやすい社会を実現すること” をミッションに掲げ、教育にスパイスを投じる存在を目指して、活動を行っています。
設立:2023年4月28日
代表:代表理事 郡司日奈乃、小牧瞳
住所:千葉県千葉市中央区中央2丁目5-1 千葉中央ツインビル2号館 7階
事業内容:社会を形成する市民として必要な知識・スキルを獲得するための教育プログラムの開発・提供、こども若者のサードプレイス拠点事業を提供
HP:https://spice-edu.org/
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