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W杯出場。「平成」に入って大きな飛躍を遂げた日本サッカー

キーワードで振り返る平成30年史 第15回

サッカー日本代表 ワールドカップ出場
平成10年・14年・18年・22年・26年

 

 4年に一度訪れる睡眠不足の1ヶ月。オリンピックをも上回る規模のスポーツの祭典、サッカー、FIFAワールドカップ本大会がいよいよ始まる。今回の開催地はロシア。首都モスクワと日本との時差は6時間。もっとも世界一の広大な国土面積を誇る国ゆえ、なんとロシア国内においてさえ場所によって最大10時間の時差がある。これは視聴する側にとっても手強そうだ。

 日本代表悲願の本大会初出場は平成10年(1998年)のフランス大会。以来連続出場を続けているわけで、まさにサッカー日本代表の本大会での歴史は平成と共にあったと言ってもいい。ここでちょっと日本が本選出場した過去5大会を軽く振り返ってみよう。長野での冬季五輪開催、高校野球「平成の怪物」松坂大輔の横浜高校の春夏国体連覇、プロ野球横浜ベイスターズの38年ぶりの日本シリーズ制覇があったのが、フランス大会があった平成10年。岡田監督率いる日本代表は3連敗でグループリーグ敗退。しかしゴン中山の本大会における日本代表初ゴールや天才小野伸二の卓越した個人技などが自国開催となる次回大会への期待を高まらせてくれた。

 韓国との共同開催となった平成14年の日韓大会では、平成12年のシドニー五輪でベスト8、平成13年のコンフェデレーションズカップで準優勝と実績を出していた小野や稲本潤一、司令塔中田英寿らの黄金世代が期待に違わぬ活躍を見せ、初の決勝トーナメント進出を果たす。その活躍もさることながら、直前の練習試合で怪我をした鼻骨を固定するためバットマンのようなマスクを装着して戦ったディフェンス宮本恒靖、当時は奇抜な髪型だったソフトモヒカンで縦横無尽に活躍したボランチ戸田和幸など、そのファッションやスタイルも大いに注目を集めた。

 

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後藤 武士

ごとう たけし

平成研究家、エッセイスト。1967年岐阜県生まれ。135万部突破のロングセラー『読むだけですっきりわかる日本史』(宝島社文庫)ほか、教養・教育に関する著書多数。


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