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京都大学出身の勉強法。「1日11時間勉強」できますか?

お笑いコンビ・ロザンと女流雀士・松嶋桃の異業種鼎談(前編)

■1日11時間勉強をした宇治原さん、そのころ菅さんは……

――勉強をポジティブに捉えられるお三方は、受験時ってどのくらいの時間勉強をしていたんですか。宇治原さんの場合は11時間と本にありましたが……。

 

松嶋 実はわたし、勉強を時間で考えたことがないんです。ただ高校1、2年生のころは本当に勉強をしていなくて「このままではやばい」という思いがあったので、3年生になってからは「脳のスイッチを切らさないようにしよう」ということをつねに意識していました。ご飯を食べているとき……、たとえば焼肉を食べていたら、カルビが焼けるまで歴史年表を思い出したり。

宇治原 すごい。僕よりトータルの時間で言ったらずっと長いと思いますよ。

松嶋 強迫観念じゃないですけど、一回休んでしまうと、次に(勉強をしようと脳を)立ち上げるのがしんどくなっちゃうと思って、それはずっと続けていましたね。

 そういう発想って女性ならではかもしれないですね。女性ってやるって決めたときの欲望が強いですよね。

松嶋 強かったと思います。特にわたしは机に座ることが苦手だって分かっていたので、そのハードルをなくすために、机に座っていない時間で勉強をしようと思ったんですね。机に座ってないと勉強していないと思われますけど、実はその時間に勉強をしているんだ、と思いこませていました。

――それはビジネスマンでもできるかもしれません。通勤電車やちょっとした移動時間。

松嶋 そうですね。宇治原さんは移動時間がきっとすごく長いですよね。

宇治原 僕が受験勉強をしたと言えば……計画を立てたってことくらいですかね。小学校のころから学校の授業を聞いて、宿題をするということを自然とやっていたおかげで、(受験までの)勉強といえば学校に行っていることだけでしたから。塾に行くこともなかったから本当に計画を立てたことが受験勉強ってことになるのかなと思いますね。

――あとは楽しんで……。

宇治原 あとは純粋に遊んでただけで。

――遊びがちょっと半端ではない(笑)。

宇治原 なにせ娯楽だったんでね。テストで点を取ったら嬉しい。それはゲームが好きな人がゲームをクリアした、サッカーをやっている人がゴール決めた、というものと一緒ですよ(笑)。

 おかしいでしょう、宇治原さん。だから宇治原さんのような勉強法は参考にならないんですよ。

――ははは。『身の丈にあった勉強法』でぐっと来た一文に「偏差値30アップの勉強法」はほとんどの人にとって意味がない、とありました。「感嘆するだけ」もしくは「賢くなった気になっている」だけだと。

 そうですよ。1日11時間勉強するなんて異常ですよ。(その方法で成功した人の言葉を耳にしたら)「そうなのか。じゃあ俺も明日からやろう」って思うかもしれないですけど、本当にできますか? 身の丈にあわないことをしても自分の身にならないと思うんです。

――逆に菅さんご自身の受験勉強はどうでしたか。

 僕は予備校の先生が言う通りにやりましたね。向こうは受験のプロじゃないですか。だからその方法を疑わなかったんです。これはあまりいい意見じゃないのかもしれないですけれど……僕、府大(大阪府立大学)一択だったんですけど、夏にA判定が取れたときに「これずっとA取れるな」と感じて、そのとき思ったことが「これ以上勉強してももったいないな」ということだった(笑)。

宇治原 菅さんのほうがおかしいでしょう?

 いやいやいや。これすごく僕っぽいんですけど、向上心がないというか……。昼まで寝ていましたね。

 
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