タックスヘイブンを使って税金をゼロにする方法って?

トオル...タックスヘイブンが存在する理由はなんとなく分かったけど、そこに法人を登記したり銀行を作ることが、どうして節税に繋がるの? いまいちピンとこないです。

...確かに、日本の税制では、日本の居住者がタックスヘイブンに口座を開いたり法人を作ったりしたところで、そこから得た利益は日本で納税しなければなりません。しかし、税法というのはそれぞれの国で異なっているため、その穴をうまく利用すれば、合法的に税率が低くなったり、魔法のように消えてしまうことがあるんです。

シズカ...え!? それってどういうことですか? 

...私がタックスヘイブンの金融機関に口座をもっていたとしても、日本に住んでいるのだから、そこから生じた利益は日本に税金を納めることになります。ところが、その口座の名義が日本の居住者である私個人のものでなく、別のタックスヘイブンに登記された法人のものだったらどうでしょう? 

トオル...えぇ……。そんな変化球使われたら、どの国のルールに従えばいいのか分かんないよ。

...この場合も、税法上は、その法人の持ち主が日本の居住者である場合は納税義務が生じるのですが、複数のタックスヘイブンを組み合わせれば誰が法人の所有者かわからなくなってしまいます。例えば、法人がタックスヘイブンにペーパーカンパニーを設立してそこに出資し、そのお金を他国に設立した別法人に配当するという手法もよく知られています。

シズカ...でもそんなことしてたら税務署が黙っていないのでは?

...1990年代末の「金融ビッグバン」で、国内の金融機関と同様に、海外の金融機関を利用することは国民の権利であると明言されました。日本の金融機関よりずっといい条件のところが海外にあったとしたら、国家がそれを禁止する理由はありませんから。税務当局も、正しく申告納税していれば、海外の金融機関に口座があってもなにもいいません。あと、海外で事業を展開する企業にとっては、タックスヘイブンは二重課税を避ける意味でも、大変便利な場所なんです。

シズカ...じゃあ、今回パラダイス文書に名前が載っていた人たちも、何らかの形でバミューダ諸島を経由して節税対策をしていたってことでしょうか。

...アップルビーの顧客の目的は節税(租税回避)が大半でしょうが、バミューダ諸島を使っていたとは限りません。

シズカ...じゃあ今回のパラダイス文書騒動って、バミューダ諸国にあった法律事務所の顧客リストが漏れたってだけのお話なのね。

...そうなりますね。