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世界最速ランナーに学ぶ「骨」の使い方

ダイナミックな走りのカギは鎖骨だ 骨ストレッチ•ランニング①

ボルトは「鎖骨」が違う

 ボルト選手のフォームは、理想とされるフォームとは明らかに異質であることがわかると思いますが、その選手が世界的にも群を抜く結果を残してきたのは非常に示唆的なことでしょう。

 ボルト選手のダイナミックな走りのカギは、やはり鎖骨です。

 天性の柔らかさを持った彼の体は、走るたびに鎖骨が上下に波打ち、それにつられるように肋骨も自由な上下運動を繰り返すことができます。もちろん、体幹がこれだけ柔軟に動けば、腕も自然と振られます。

 正確には、腕の付け根にあたる鎖骨が波打つ過程で腕も一緒に持ち上げられ、それが落下するときの重さを利用することで、強烈な地面反力が生じます。その地面反力による推進力が、世界記録を生み出したあの爆発的な走りの秘密であると言えるのです。

 簡単に真似できるわけではありませんが、こうした骨の使い方については誰もが取り入れ、走りに生かすことできます。

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松村 卓

まつむら たかし

スポーツケア整体研究所株式会社代表。骨ストレッチ創始者。1968 年生まれ。中京大学体育学部体育学科卒業、陸上短距離のスプリンターとして全日本実業団6位などの実績を持つ。引退後、ケガの多かった現役時代のトレーニングを根底から見直し、筋肉ではなく骨の活用に重点を置いた「骨ストレッチ」「骨ストレッチ・ランニング」などを開発。アスリートの動作改善から、一般向けの健康・美容指導まで幅広く活動している。


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