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日本人の英語を駄目にする大人たちの考え方

It doesn’t make me feel like a cat.と4歳の娘が言えるのはなぜか

4歳の娘の英語から学んだこと

 

 It doesn’t make me feel like a cat.

 と淀みなく4歳の娘が言う。

「このジュースを飲むと猫になってしまう」という遊びをしていて、私は猫になったのだが、娘がそのジュース(架空)を飲むと、

 It doesn’t make me feel like a cat.(猫のような感じにはならないなぁ)

 と言ったのだ。

 私のような、日本語をしっかり学んだあとで英語を学んだ40代の日本人にとって、文章としてはとても基本的なこういう文章を、反射的に言うのはそれほど簡単ではない。

 英語を大人になって再度学びはじめた人にとっては、

 It doesn't

 という初歩中の初歩の文法でさえ、すぐには思い出せない。

 そういう言い回しを、4歳の娘がさらっと言う。

 It don't make~とは間違えない。

 書籍『娘に英語で話し続けたら、2歳で英語がペラペラになった。』に書いたとおり、私は教育という教育を娘にはしていない。私がit doesn't make と言うのだと、教えたことは一度もないのだ。

 ただ、0歳から英語で話しかけている。それだけだ。

 そう私が世界の片隅で呟いても、誰も信じない。

 基本的に人は、「何もせずに得られることはない」と考えている。

「英語は難しい。ハードに単語を覚えなくてはならない」と考えているし、「英語を覚えるための方法があるはずだ」と考える。

「そうではないのだ」と誰かが言っても、それが超能力でもあるかのように、誰も信じない。もう、「信じる心がない」としか言えない。

次のページ年配の人は、結構猛烈に反対してくる。

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沼畑 直樹

ぬまはた なおき

ミニマリスト。テーブルマガジンズ代表。元バックパッカー。

2013年、「ミニマリズム」「ミニマリスト」についての記事を発表し、佐々木典士氏とともにブログサイト≪ミニマル&イズム(minimalism.jp)≫をたち上げる。 著書は、小説『ハテナシ』、写真集『ジヴェリ』『パールロード』(Rem York Maash Haas名義)など。


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