新しいルーティンにみえた決意

 

 会見から4時間。大久保グラウンド行われたチームの練習に、五郎丸は初合流した。カメラマンが砲列を作る中、五郎丸がピッチに出る。練習はウォームアップ、パス、コンタクトと進む。五郎丸は時折、清宮克幸監督や選手兼任コーチの大田尾竜彦と話し込み、チームのプランを確認する。

 そして練習の最後にはゴールキック。ボールを立て、助走位置まで下がると、以前の両手を合わせる「お祈りポーズ」ではなく、ジャージーの裾を両手で下に引っ張りながら静止する新しいルーティンから、ゆっくりとした足の運びでボールを蹴ると、正確な放物線がゴールポストの間に吸い込まれていった。

「キックは蹴り方を少し変えました。キックティーを変えて、ボールの立て方も少し変えた。ポーズですか、そこはあまり意識していないところです」

 周りからはすでに完成したように見えるゴールキックを、さらに進化させていこうという決意。

「まず15番(FB)のポジションを勝ち取ることが最優先。そこから先は、期待されている得点力の部分でチームに貢献できるよう、しっかりキックを蹴っていきたい」

 早く試合をしたいですか? の問いには「うずうずしてますよ」と答えた。

 五郎丸歩。31歳のチャレンジが始まる。