◆「並進」する自転車を待つ

 しかしその後、技術の進歩によって自動車公害は解決に向かい、バイコロジーなる言葉も死語になってしまった。この自転車道もすっかりさびれており、路面も荒れて草も生え放題という哀しい状況に陥っている。30分近くここで観察したが、並進どころか一台の自転車も通ることはなかった。これではせっかくの標識が浮かばれないということで、同行者と共に自転車を2台並べて記念撮影をしてきた。

写真を拡大 せっかくなので並進させてみた。

 このように、「並進可」標識はせっかく制定されたものの、事実上ほとんど機能していない。

 個人的には、「自転車で並進してはならない」というルール自体がほとんど知られていない以上、「自転車並進可」ではなく「自転車並進不可」の標識を作って、特に危険な場所などに立てる方が実際的ではないかと思える。

 ということで、滋賀県のこの標識は、いつなくなっても不思議ではない状況にある。「自転車並進可」の標識はあと1ヶ所、愛媛県新居浜市にあるというが、今後他に新設される可能性も低いだろう。貴重なこの標識を見に行くなら、今のうちということになりそうだ。