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自毛植毛|【ウィズ抜け毛時代】コロナ禍における薄毛治療を考察する

植毛の進化論「薄毛は隠すから治す時代」へ 〜「コロナ抜け毛」と自毛植毛〜

コロナ抜け毛


 長引く新型コロナウイルスの影響で「コロナ抜け毛」という言葉が流行し、それと同時に、薄毛に悩む人をターゲットにした情報が氾濫している。そんな中、薄毛治療の正解を求める人々は何を知り、どうすべきなのか。
『本気で薄毛に向き合う人が読む本』(KKベストセラーズ)の著者であり、自毛植毛の権威とも称される「親和クリニック」の総院長・音田正光医師(以後「音田氏」と表記)に話を聞いた。


■「コロナ抜け毛」が「薄毛難民」を増やす

 この夏、webニュースを中心に「コロナ抜け毛」という言葉が頻繁に聞かれるようになった。もちろん、生活様式の変化によって抜け毛が増える可能性は否定できない。しかし、問題はエビデンスのない薄毛にまつわる情報が大量に流れていることであると、音田氏は語る。

「外出自粛による運動不足やストレスの増加が薄毛にもつながるのかどうかについては、明確なエビデンスはありません。夏はとにかく、毎日シャンプーをして頭皮環境を清潔に保つこと。それでも、1日に200本以上も抜けるようなら毛髪における緊急事態宣言、治療を検討すべきですが、必要以上に不安になったり、いたずらに情報に惑わされてはいけません。私は『薄毛難民』と呼んでいるのですが、多すぎる情報に惑わされ、望む効果が得られない治療に多くの時間とお金を投じてしまう方が増えているのです」

 事実、音田氏のもとへは全国から様々な症状、治療経験を持った患者がやって来る。中には数年も一人で悩み、効果のない治療を続けてしまった人や、他クリニックでの植毛手術に納得ができず、リカバリーに訪れる人も少なくないのだとか。
 「コロナ抜け毛」が叫ばれている現状は、さらに多くの薄毛難民を創出しかねない緊急事態なのだ。

ハゲ
昔から髪にまつわる根拠(=エビデンス)のない「都市伝説」は多いため、正しい情報を選択するリテラシーが求められる。

 

■感情的ではなく戦略的な薄毛治療を考える

 薄毛難民にとって重要なのは、コロナウイルスとの関連性云々よりも、自身が「薄毛」に悩んでいるかどうか。そして、どのような治療やゴールを検討しているのかである。例えば薄毛治療といっても様々な方法が存在している。しかし、それらがどのような効果をもたらすのか、また、コストはどれくらいか、デメリットは何か…と聞かれて、しっかり答えられる人は少ないだろう。つまり戦略のないまま、いわば感情で「選択」をしていることになる。

 残念ながら人の印象は「見た目が9割」。誰だって薄毛を解消したいと考えるだろう。だからこそ、その治療については戦略的に考えてほしい。
 そして、その戦略を考える上で、ぜひ覚えておいてほしいことが2つある。それは、「薄毛は放置しておくとどんどん進行してしまうということ」「費用はランニングコストで考えること」である(比較的リーズナブルな投薬治療は継続しければ効果は得られない。それを10年20年続けるのだとしたら総額費用はどれくらいになるのだろうか)。

 早期に「自毛植毛」を選択するメリットは大きいと音田氏は語る。
 ただし、若い人ほど安価な治療法を試しがちで、結果的に時間とコストを浪費する傾向があるのだとか。そして、思うような効果が出ないことから、よりネガティブなマインドになってしまうという「負のスパイラル」に陥ってしまうのだ。

「悩んでいる時間が一番もったいないと感じます。例えば1年早く来てもらえれば、移植する髪も少なくて済みます。つまり、手術時間や費用といった患者様のご負担を抑えることができるのです」

AGA治療
薄毛治療に際しては費用やコスト、そして望める効果について正しく理解してから選択すべきである

 

■「ウィズ薄毛」の過去から「アフター薄毛」の未来へ

 新型コロナウイルスの影響は私たち個人の生活にも変化をもたらした。もちろん、不便や不安も大きいが、その変化の中には「気づき」もあったのではないだろうか。例えばテレワークの普及に伴い、睡眠時間が十分に確保できるようになったり、これまで以上に食事に気を使うことで健康を手にした人も多いようだ。
 同じように、今回の「コロナ抜け毛」というキーワードが、薄毛について真剣に考えるきっかけになったのであれば、それをもう一歩、進めてみるのも良いかもしれない。

 いま、薄毛は治る時代である。
 自毛植毛治療ではメスを使わず、翌日にはシャンプーが可能な上、高い生着率で仕上がりも自然である。しかし、自身の後頭部から毛根を移植する行為であるため、そこに至るまでの心理的ハードルは決して低くはない。しかも、医師には高い技術力も求められる。

「そもそも、病院に行くこと自体のハードルが高いですよね。それに、費用や手術への不安も大きいはずです。つまり、薄毛難民の方は勇気を持って我々のところへ来ていただいている。だからこそ、施術時間をもっと短くできないだろうか、より生着率を高めるにはどうしたらいいのか…。医師としてやるべきことはまだまだたくさんあります」

 髪の悩みは多くの場合、何らかの心理的な痛みを抱えていることが多い。音田氏は、ただ髪を増やすだけではなく、外見に自信を与え、ポジティブなマインドへと変えることこそが本当の薄毛治療だと語る。

「薄毛は病気ではありません。しかし、その悩みが大きいと心身に良くない影響を及ぼすこともあります。コンプレックスを克服すれば自信がついて明るくなり、前へ進む力が生まれます。それだけで人生が大きく変わることもあります。特に若い方や女性は薄毛の悩みを解消することで、多くの可能性が拓かれる印象があります」

親和クリニック
「親和クリニック」総院長である音田正光医師。

 あなたは薄毛をどうしたいのか。そのために何を選択するのか。そして、取り戻した髪とともに、どのような人生を過ごすのか。しっかり検討してもらいたい。

 

KEYWORDS:

音田先生が総院長を務める「親和クリニック」
公式HPはこちらから

自毛植毛

『植毛の進化論! 本気で薄毛に向き合う人が読む本』/著◉音田正光

自毛植毛

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音田 正光

おんだ まさみつ

医学博士

医学博士。親和クリニック総院長。医療法人社団三幸音和会理事長。
大学を卒業後、一般外科、消化管外科、乳腺内分泌外科の臨床および分子生物学、腫瘍学の研究に従事したのち植毛手術を開始。10数年間で、前半の約5年間はFUSS手術をメインに執刀。症例数は1000例超、その後はFUE手術を行い症例数は約3000例に上る。平成20年、採取に動力パンチを用いたFUE手術に関する論文を執筆し、この分野の先駆的報告となった。
得意な自毛植毛手術はハイスピードメガセッション、Super Dense Packingによる高密度移植、女性型脱毛症の治療、フェイスリフト傷跡への毛髪移植手術、フェイスリフト後のもみあげ変形修正術。
短時間での大量移植、高密度移植の技術は患者だけではなく国内外の毛髪医療関係者からも絶大な支持を集めている。

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